Profile
  メッセージを送る
Calendar
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031
<< January 2015 >>
オフィス北野
オフィス北野バナー
所属事務所のオフィス北野です。
米粒写経HP
米粒バナー
サンキュータツオと居島一平のコンビ「米粒写経」。 オフィス北野所属。
アニメ会公式HP アニメ会公開秘密基地
アニメ会バナー
「オタク芸人トークユニット」アニメ会のホームページ。 サンキュータツオもメンバーのひとり。
東京ポッド許可局
東京ポッドバナー
マキタスポーツ、プチ鹿島、サンキュータツオ、3人の文系芸人が行間を、裏を、未来を……読むラジオ。エンターテイメント(楽しい)とインタレスト(興味深い)を両立させた「おもしろい」があるポッドキャスト。毎週日曜日更新。
アニメ会のポッドキャスト「ヲタめし」
ヲタめしバナー
アニメ会(国井咲也、三平×2、サンキュータツオ、比嘉モエル)でお送りするポッドキャスト。これさえ聴けば、いまどのアニメがおもしろいのか、いまアキバ系でなにが熱いのか一発だ! というわけで、いますぐ「ヲタめし」あれ! 毎週火曜日更新。不定期出演。
漫才バカ一代
漫才バカ一代バナー
米粒写経が主催する漫才オンリーライブ。年4回、3,6,9,12月開催。 ですが、レギュラーメンバーのスケジュールが合わず、次回は未定。 漫才バカ一代のページ、またinfo@kometsubu.comでもご予約受け付けます。
渋谷FM『居島一平のViolent Saturday〜歯軋り番外地〜』

相方・居島一平がDJをやる毎週土曜の生放送。
北野笑科大学
北野笑科大学バナー
携帯で事務所のタレントのネタが見れる!?
書籍:『東京ポッド許可局 ~文系芸人が行間を、裏を、未来を読む~』

著者:マキタスポーツ、プチ鹿島、サンキュータツオ、みち、みずしな孝之 (イラスト)
判型:四六版・ソフトカバー
価格:¥ 1,890
発売日: 2010/9/24
出版社:新書館
ご注文はこちら
DVD『珍遊記〜太郎とゆかいな仲間たち〜』(1)(2)(3)

サンキュータツオの初声優作品!? 漫☆画太郎先生の傑作が春日森監督によってフラッシュアニメ化! 酒の肴にどうぞ。
サンキュータツオ
オリジナルデザインTシャツ
Tシャツリンク_1 Tシャツリンク_2
「一コマ目から好きでしたっ」
オタク心を代弁した魂の一枚をあなたも!
Links
New Entries
Category
Archives
Recent Comment
Recent Trackback
  • 水道橋博士のメルマ旬報 連載:サンキュータツオのお笑い文体論 「POSION GIRL BAND研究」連載開始しています
    Nowpie (なうぴー) お笑い芸人 (08/09)
  • 【ネタバレあり】『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』 タツオ解釈DAT編 〜やはりDATは見ていた!〜
    しげの樹 (11/25)
Search
mobile
qrcode
RSSATOM 無料ブログ作成サービス JUGEM
<『辞書のほん』連載:サンキュータツオの細かすぎる国語辞典の読み方>


大修館書店から無料配布されている『辞書のほん』。
毎回豪華な品のある豪華な装丁と、
強力連載陣、ゲスト陣で読み応えのある冊子です。

2015年冬号は、富士山のキレイな写真(見たことないやつばっかり!)、
穂村弘さんと甲本ヒロトさんの対談が冒頭にあったり、
これまたおもしろいです。



私は、見開きで「細かすぎる国語辞典の読み方」ということで、連載第二弾。
国語辞典に使われている記号とか、表記の仕方とか、子見出しとかについて書きました。

街で見かけたら手に取ってくださいね。
けっこういろんなところに置いてありますよー。



 
posted by: サンキュータツオ | - | 22:11 | comments(0) | trackbacks(0) |-
<読売新聞 連載:サンキュータツオのただアニ!『ユリ熊嵐』>


1/22木、読売新聞、夕刊。
毎月第三木曜日に連載している、サンキュータツオの「ただアニ!」。

現在オンエア中、
幾原監督の『ユリ熊嵐』について書きました。

『少女革命ウテナ』、『輪るピングドラム』につぐテレビアニメシリーズ。
この監督への期待値の高さというか、
もうホントに映像見ているだけで幸せになる感じといいますか。

詳しくは読んでいただければと思います。
posted by: サンキュータツオ | 書き物 | 18:52 | comments(0) | trackbacks(0) |-
<『DVD&ブルーレイ VISION』連載:サンキュータツオのアニメ論考『艦隊これくしょん -艦これ-』>


毎月20日発売の月刊誌『DVD&ブルーレイ VISION』日之出出版。
連載27回目、「サンキュータツオのアニメ論考」、
『艦隊これくしょん -艦これ-』を紹介いたしました!

iPhoneImage.png

読んでね。
那珂ちゃん、そういう感じなんだー!っていう。
いやもうすごいクオリティで、ぜったいアてるぞ!っていう気迫に満ちた作品です。

 
posted by: サンキュータツオ | 書き物 | 19:40 | comments(0) | trackbacks(0) |-
西炯子先生『薔薇姫』小学館文庫 巻末エッセイ


西炯子先生の、過去の傑作短編をまとめた文庫『薔薇姫』の巻末エッセイを書かせていただきました!

「失う人の物語」という小文です。
西先生の作品は、すべて好きです。
なので、感無量です。

水城せとな先生の『ダイアモンド・ヘッド』の文庫の巻末エッセイにつづき2本目ですが、
この2つの仕事だけでも、この世に思い残すことなし!

ぜひ読んでみてください。

 
posted by: サンキュータツオ | 書き物 | 16:35 | comments(0) | trackbacks(0) |-
渋谷らくご(シブラク) 1月9日(金)~13日(火) プレビュー #シブラク 
あけましておめでとうございます。

本年も渋谷らくご(リンクはってありますのでみてください)をよろしくお願いします。
目下のところ、これに関わる時間と労力が私を推し潰しそうになっていますが、それだけの価値があると信じてやっているものですので、どうぞ一度でいいので足を運んでみてください。

今月も、第二金曜日から5日間連続です。

20151
9() 夕席
18─19
「ひとりらくご」 立川志ら乃
夜席
20─22
「渋谷らくご」 立川志の春、玉川奈々福、桂春蝶、
立川生志
10() 昼席
14─16
「渋谷らくご」 瀧川鯉斗、三遊亭遊雀、三遊亭歌太郎、
隅田川馬石
夜席
17─19
「渋谷らくご」 柳亭小痴楽、雷門小助六、玉川太福、
林家彦いち
11() 昼席
14─16
「渋谷らくご」 立川談吉、古今亭菊志ん、桂春蝶、
柳家喜多八
夜席
17─19
「創作らくご」 柳家わさび、瀧川鯉八、玉川奈々福、春風亭昇々、林家彦いち
12( ) 昼席
14─16
「渋谷らくご」 立川こしら、柳家ろべえ、神田松之丞、
春風亭百栄
夜席
17─19
「渋谷らくご」 春風亭正太郎、立川志ら乃、立川吉笑、
橘家文左衛門
13() 夕席
18─19
「ひとりらくご」 春風亭一之輔
夜席
20─22
「渋谷らくご」 立川談奈、春風亭昇々、立川吉笑、
春風亭一之輔
開場:各開演時間の30分前。(出演者は予告なく変わることがあります)「渋谷らくご」は持ち時間は30分。
 
▼三連休で「渋谷らくご」を満喫!
今月は期間中に三連休があります。
10土、11日、12月 それぞれ14時の回と17時の回、2回公演です。
連休中に都内に出てくる人にとっても、最初に落語を聴きに行く経験としては最高の番組だと思います。
下記のプレビューを参考に、どの回に行きたいか、考えてきてくださいねー!

▼11日17時「創作らくご」、さらに講談、浪曲も引き続き登場
先月から開始した「創作らくご」。
噺家さんが作り上げた、新作の落語を披露する会。
今月も引き続き開催されます。
創作らくごは、現代人が落語を語る、聞く、という行為を考えたとき、とっつきやすさを形作る、また落語の本質について考えることにもなる、非常に刺激的な回でもあります。
古典落語とも相互補完的な関係にあるものですので、「渋谷らくご」の回同様に、聞きごたえがあります。
今後は、「まくら王」「創作らくご」「創作ネタおろし」などを、月ごとに交互に展開できたらと思います。

▼「ひとりらくご」に、立川志ら乃、春風亭一之輔 登場!
ひとりの落語家さんによる、1席45分〜60分の「ひとりらくご」。
2時間は長い、とか、ちょっと見てみたい、あるいは、早めに仕事が終わったので、少しだけ異世界にトリップして食事をしにいきたい、という人にオススメの「ひとりらくご」。
今月は人気の若手真打、立川志ら乃師匠(9日)、春風亭一之輔師匠(13日)の二人が登場です!

以下、各回の見どころです。

※「渋谷らくご」には、二席目と三席目の間に「3分間のインターバル」が入ります。
これは、休憩ではなく、「脳を休める時間」です。
落語は脳をつかい想像し楽しむものです。普段あまり使っていない人でも、使っている人でも、一時間3分休めると、より楽しめると思います。
※また、「脳の筋肉使用」の目安を三段階で設けました。初心者でも楽しめるかと思いますが、脳筋肉痛に注意してください。
※「渋谷らくご」は、開演してすぐ出てくる人から30分をお任せし、「トリ」のつもりでやってもらいます。出演者全員「トリ」です。
※開演前と終演後に「落語体験」というトークコーナーがある回があります。あくまでおまけのようなもので、いろいろな仕事の方をお呼びして、落語を生で体験し、現代人としての意見をうかがいます。お時間ある方はおつきあいください。



▼9日 金 18:00〜19:00 「ひとりらくご」 脳の筋肉使用★★★
立川志ら乃 たてかわしらの

 
談志亡き後の真打ち』『うじうじ』などの著作を読めば、この若き真打ちが、私たちとおなじ時代を生き、思い悩み、談志師匠や志らく師匠といった怪物たちを相手に、思考をアップデートしていき、芸が磨かれていく過程、心が磨かれていく過程が手に取るようにわかる。私はこの人の正直なところ、真面目なところ、そして明るいところが大すきだ。
そしてなにより売れたいと願い続けている。自分で動き続ける。変化し続ける。
志ら乃師匠の落語に完成はないし、いまいろんなものを貪欲に吸収できる環境に無理やりしてでも、最終的に落語に活かそうとする姿勢に心を打たれている。
その変化の「勢い」を感じるために、この1時間、しかと見届けていただきたい。この時間をどう組み立ててくださるのか。
その心意気も含めて、ドキュメントだ。


▼9日 金 20:00〜22:00 「渋谷らくご」 脳の筋肉使用★★
立川志の春 たてかわしのはる
玉川奈々福 たまがわななふく
桂春蝶 かつらしゅんちょう
立川生志 たてかわしょうし

 
先月の「渋谷らくご」初日は、ニコニコ公式生放送「WOWOWぷらすと」での中継を行った(アーカイブは残さないシステムです)。
そこで堂々のトリをつとめてくださったのが立川生志師匠である。
談志師匠の命日に、福岡の落語会で、舞台で、死者が宿ると言われているハエが生志師匠に止まったという話から、はじめて談志師匠の「紺屋高尾」を生で聴いた話。そこからの「紺屋高尾」であった。
正直、ニコニコ生放送の視聴者は、長尺の落語を聴くには集中力が持たないのではないかという不安があったが、杞憂であった。本物の芸は媒体を問わない。
この日の放送の満足度アンケートは96%を超えた。こんなことは滅多にあるものではない。番組のなかで演者さんたちがあの手この手で笑わせてくださった上に、最後に生志師匠がカッコよく締めてくださったのがなによりの原因だと思う。
さて今月は志の春さん、春蝶師匠という渋谷らくご初登場の方々、そして浪曲の奈々福さんと見どころたっぷり。最後に生志師匠はなにをしてくださるのでしょうか。
初日からトップギアーで落語の楽しさが炸裂すると思います。


▼10日 土 14:00〜16:00 「渋谷らくご」 脳の筋肉使用★★★
瀧川鯉斗 たきがわこいと
三遊亭遊雀 さんゆうていゆうじゃく
三遊亭歌太郎 さんゆうていうたたろう
隅田川馬石 すみだがわばせき

 
本格古典の会。
隅田川馬石師匠。あの志ん生師匠も名乗っていた名前だけど、この人の師匠は五街道雲助師匠という方、古典保守本流である。
古典保守というと、ずいぶん厭世的な生き方をしているかなと思う人もいるかもしれないけれど、私はこの馬石師匠の語り口が好きだ。決して落語に侵されず、現代の人の語りで包んでいるのが好き。古典落語の世界って、気持ち良いお風呂みたいで、ずっとつかってて出たくなくなるくらいのものなのだけれど、この師匠はちゃんとお風呂から出て帰ってきていると思うのです。
問題意識が現代人のそれに近い、というか。勝手にそう思っているだけなんですけれど、だから安心してこの人の用意する「お風呂」につかれる。
この回は、遊雀師匠というもうひとりの名人がいらっしゃる。いなせな鯉斗さんが「なにか」を残したあとに遊雀師匠、もうすぐ真打の歌太郎さんが師匠たちの間に入って、なにを残すのか。ワクワクする回だ。
若手、中堅、ベテラン、そんなそれぞれの底力がジワジワ楽しめる回です。


▼10日 土 17:00〜19:00 「渋谷らくご」 脳の筋肉使用★★
柳亭小痴楽 りゅうていこちらく
雷門小助六 かみなりもんこすけろく
玉川太福 たまがわだいふく
林家彦いち はやしやひこいち

 
あの売れっ子の彦いち師匠が、創作らくごの回だけではなく、通常の「渋谷らくご」の回に出てくださる。
90年代から、この師匠がもがきくるしみ、生み出してきている姿が目に焼き付いている。
とはいえ、創作の回だけではなく、古典もやる、浪曲もある、というなかで、なにをしてくださるのか、楽しみだ。
小痴楽さんの軽妙な語り口は、芸人らしい愛嬌に満ちていて、かわいらしい。そんななか、30分は持てあますであろう「渋谷らくご」の出番で、先月は「大工調べ」という難しい演目を熱演してくださった。二つ目の方の、30分の使い方は、漫談で埋めたり、あまりやらないネタをやったり、大ネタかけてみたり、25分で終わったりとさまざまだが、ひとつ「大工調べ」みたいな演目に挑戦してみるか、という姿勢にグッときた。今月はなにをしてくださるのだろう。
小助六師匠は初登場、太福さんは彦いち師匠の前でなにをやるのか!? それぞれの「30分」、駅伝みたいな「つなぐ」予定調和が崩れる瞬間が、この回の楽しみだ!
この回は「野心の回」。


▼11日 日 14:00〜16:00 「渋谷らくご」 脳の筋肉使用★★★
立川談吉 たてかわだんきち
古今亭菊志ん ここんていきくしん
桂春蝶 かつらしゅんちょう
柳家喜多八 やなぎやきたはち

 
談吉さんの30分の使い方は、これまで「野ざらし」という難しい演目、続いて「たらちね」という前座噺にもなるし中くらいの演目になるものを持ってきました。談志最後の直弟子、今月はなにをするのか!? みんなでどんどん追い込んでいきましょう。
菊志ん師匠、春蝶師匠、喜多八師匠、もうもうこの並びの聴きごたえったらない!
喜多八師匠はいままで「ひとりらくご」での出演が続いていましたが、それくらい独特の雰囲気でお客さんを素敵な想像の旅に連れていってくださる師匠です。最後にこの方がいらっしゃるということは、前に出る人たちは負けていられません、印象に残すなにかをきっと演じてくださるはずです。
想像することの気持ちよさと、心地よい脳の疲れが、しっかり得られる回になると思います。
落語で「脳トレ」するならこの回! 「頭の筋トレ」回です。 圧倒的な個性が揃っています。不協和音となるか、ケミストリーが生まれるか、こうご期待!


▼11日 日 17:00〜19:00 「創作らくご」 脳の筋肉使用★★
柳家わさび やなぎやわさび
瀧川鯉八 たぎがわこいはち
玉川奈々福 たまがわななふく
春風亭昇々 しゅんぷうていしょうしょう
林家彦いち はやしやひこいち
 ◎トーク「落語体験」:吉村さおり(SCRAP&ヒミツキチラボ)
 

    鯉八さんの落語がとにかく不思議でおもしろい。
だれかとだれかが会話している。どんな人なのかはあまりよくわからない。まわりになにがあって、どこにいるのかも、よくわからない。でも、会話は自然だ。「間が独特」というのは便利な言葉だが、芸人論理でいえばだれの間だって独特なのだが、この人は自分の落語のスピードというものに非常に敏感な人だと思う。そして「声」という神様からの宝物を大事に使っている。
なぜ古典の瀧川鯉昇師匠に入門したのか、なぜ新作の桃太郎師匠に入門しなかったのか、なぜツイッターのアイコンは綾波レイとうつっているのか、どうやって落語を作っているのか。すべてが謎だ! 言われていないこと、描写されていないことに関しては、観客それぞれの想像に委ねられる。想像の補助線すらひかないのだ、それが心地よい。
彦いち師匠がトリで構えるこの「創作らくご」の回は、演者の脳みそがそのままドロっと出る回だ。人をどう「想像させる」か。その方法をこそ味わうのが創作の回の楽しみだ。
トークゲストには、渋谷の道玄坂にある「ヒミツキチラボ」という小屋をプロデュースなどもなさっている、リアル脱出ゲームでおなじみSCRAPの吉村さおりさんに登場いただきます。アイデアマンの彼女の脳は彼らの脳をどう見るか。
この回は「脳みそを見る回」。


▼12日 月祝 14:00〜16:00 「渋谷らくご」 脳の筋肉使用★★
立川こしら たてかわこしら
柳家ろべえ やなぎやろべえ
神田松之丞 かんだまつのじょう
春風亭百栄 しゅんぷうていももえ

 
先月の「渋谷らくご」で一番場内を沸かしたのは、立川こしら師匠と神田松之丞さんだったと思います。
こしら師匠は12月に復帰、その直後に渋谷らくご登場だったわけだが、まったくブランクを感じさせないパンクっぷりで、ニコ生視聴者のハートをつかみ、漫談だけの「まくら王」という企画回でも強烈な存在感を見せつけてくれました。2月は「渋谷らくご」に出られませんので、今月ぜひ聴いていただきたいです! また3月に見られる保証は、どこにもないのです!
神田松之丞さんは講談師。先月は忠臣蔵討ち入りの日の出演だったのだが、予定調和を狙うのではなく、一之輔師匠の前で会場にひとつにする独自の話芸を披露してくださり「次はなにをしてくれるんだろう」という期待感を残してくださいました。
そんななかに、本格派の柳家ろべえさんがどう空気をつくるのか、そして最後に百栄師匠が「この人はいったいどんな生活をしているのだろう」という謎を残して、バラエティ回を締めくくってくれると思います。
この回は「狂人回」です。


▼12日 月祝 17:00〜19:00 「渋谷らくご」 脳の筋肉使用★★
春風亭正太郎 しゅんぷうていしょうたろう
立川志ら乃 たてかわしらの
立川吉笑 たてかわきっしょう
橘家文左衛門 たちばなやぶんざえもん

 
一瞬たりとも気の抜けない番組となりました。
こういう番組はほかでは見られません。団体、序列に関係なく、30分でワールドを展開することで完成していく「空気」。
振れ幅が大きいなかにも、たしかな力が感じられる演者さんが揃っているので、だれがどんな演目をやるのかさっぱり想像がつかない感じがワクワクします。
文左衛門師匠は先月「ひとりらくご」で大ネタ「芝浜」を演じてくださいました。志ら乃師匠、吉笑さんが作りだす空気感に、怒らないでいてくれたらいいなァと、こっそり祈っております。
となると、トップであがる正太郎さんの役割が大きくなります。それをうけて志ら乃師匠のネタが変わります。前回は、公演後にまさかの「言い訳」トークを終演後に行った志ら乃師匠。「ひとりらくご」を経てのこの出番で、どんなことをやってくれるのか?
この回は、ややもすると落語とはなにかというイデオロギー対決にもなってしまいそうな、「ガチ」の激突回です。


▼13日 火 18:00〜19:00 「ひとりらくご」 脳の筋肉使用★★★
春風亭一之輔 しゅんぷうていいちのすけ

 
説明不要の俊英、落語界全体の期待の星である春風亭一之輔師匠が、「渋谷らくご」で「ひとりらくご」。
こんなに贅沢なことはありません。
考えようによっては、この「ひとりらくご」は1時間弱の危険な一人旅。2時間のなかで何席か披露してどこかで確実に客席とひとつになれるような組み立ての修正ができません。そんなやりにくさを、心地よさにかえるたしかな腕がある人だから、この公演をお任せできます。
フラッと入った人でも虜にするこの師匠の魅力は、自然さです。
私がこの師匠を心から信頼しているのはアイドルが好きなところです。私はアイドルよくわかりませんが、少なくとも落語の世界だけを見ている人ではなくて、現代人として生き、いろんな文化にアンテナを張っていることが、このことからうかがいしれるからです。アイドルだったら自分もわかるし、それがわかる人が落語やるなら、じゃあ聴いてみるか。そう思う人がどれだけいるかわかりませんが、少なくともジャンルを超えて活躍する人に必要なものを、この師匠はすべて持っていると思います。


▼13日 火 20:00〜22:00 「渋谷らくご」 脳の筋肉使用★★
立川談奈 たてかわだんな
春風亭昇々 しゅんぷうていしょうしょう
立川吉笑 たてかわきっしょう
春風亭一之輔 しゅんぷうていいちのすけ
 ◎トーク「落語体験」:春日太一(映画史・時代劇研究家)

 
真打目前の立川流の二つ目、なかでも談奈さんの落語は「え、立川流!?」と思うほど端正で無駄なくあっさりしている。そこがいい。師匠の立川左談次師匠の落語も私は大好きなのだが、その芸に惚れた同世代がどういう進化を遂げているのか、「渋谷らくご」のみなさんにも味わってほしい。
以前お話をうかがって興味深いことがあった。いまは落語もCD化したり映像化されたりしているので、落語の練習の手本になる媒体はいくらでもある。それで稽古する人がほとんどだ。しかし談奈さんは、すべての噺を、その噺を持っている師匠から直接もらっている。つまり、すべて許可を得て、出所のハッキリした噺をしている。「そんなことは、噺の価値に関係ない」という人がいるかもしれない。たしかに面白さとそれは別かもしれないが、ここで明確なのは出所がハッキリしている噺をやるのだ、という「姿勢」である。こういう誠実な落語家が私は好きだし、生涯をかけて追いかけるに値する人だと思う。
「渋谷らくご」で、毎月でも何か月かに一回でも、こういう落語家さんの落語を聴けるといいなと思うのだ。
でも、そんな感慨のあとに、昇々さん、吉笑さんがガラっと空気を変えてはじけまくる。一之輔師匠はがっぷりよつになる。
トークコーナーには、映画史・時代劇研究家の春日太一さん。『あかんやつら』『なぜ時代劇は滅びるのか』などでもおなじみですが、「渋谷らくご」の定点観測者として、今月二度目の登場です。
みんなイナセな落語家さん。というわけで、最後は「イナセ回」です!

 


いつなんどき、だれの挑戦でも受ける!
どの回にきてもアタリ!
初心者も愛好家も、どの回でも来てください。
渋谷らくごが目指すものを見届けにきてください。

 
posted by: サンキュータツオ | フィールドワーク | 12:04 | comments(0) | trackbacks(0) |-
12/26、『米粒写経のガラパゴスイッチ』 完売御礼
12/26(金)『米粒写経のガラパゴスイッチ』@新宿レフカダ、おかげさまで完売しました。
ありがたいです。
この期待に添う内容でお送りしますのでお楽しみに。
posted by: サンキュータツオ | お知らせ | 14:51 | comments(2) | trackbacks(0) |-
「渋谷らくご」(#シブラク)12月14日レビュー #rakugo
12/14 日
14:00-16:00
「渋谷らくご」
瀧川鯉八-俺ほめ
柳家わさび-松曳き
玉川奈々福-寛永三馬術 曲垣と度々平
橘家文左衛門-笠碁
 ◎トーク「落語体験」:木村万里(演芸プロデューサー)

文左衛門師匠の「笠碁」、すごかった。
喧嘩に至るプロセス、喧嘩してからのお互いの負けず嫌いな感じ。正常な心情から異常な心情へと移り変わる説得力。
この師匠、いいわァ。
特に「渋谷らくご」に初登場の奈々福先生からの繋がりで、古典の風が心地よく吹いているところに、こちらは微笑ましい喧嘩のエピソードだったのでこの並びも最高だった。

奈々福先生は曲師・沢村豊子先生を引き連れて、この日はなにをやってくださるのだろうと楽しみにしていた。初見の人はどうしたって戸惑うかもしれない観たことも聴いたこともない演芸に対して、本物をぶつけてくるあたり、シビれました。この先生の笑顔と語り口は大変わかりやすくすいすい頭に入ってくる。度々平が何者なのか半信半疑で聴いているお客さんの様子がこの日の出来を物語っていたと思う。ありがたいことです。

この日も破壊者がトップ。瀧川鯉八さんの落語は文句のつけようのない面白さだ。シュールだの「不思議な空気」とか言われるかもしれないがこれが落語だ。どんな空間でどんな人たちがいてどういう造詣なのか、まったくわからなくてもいい、演じ分けなくてもいい、それが落語だ。私が落語を聴きだしたころにはこういう方は東京にはいなかった。昔の桂福團治師匠のような空気感にも似た、客席を包み込む温かい空気がなによりこの人の芸の魅力を語っていた。大好きだ。他に代えがたい。

わさびさんの「松曳き」も良かった。この方は非常に姿勢がよくて惚れぼれする。先月は「まくら王」で慣れないことをさせてしまったけど、あの場でもしっかり結果を残してくれた腕はたしかにいい落語の語り手であることを想像させた。
落語から入り、徐々に古典の空気感に包まれていったこの回、演芸の魅力に溢れた回だった!

この回は私の「演芸お姉さん」である木村万里さんにトークゲストで出演していただいた。
万感の想いである。万里さんは立ち上げたばかりのこの回の魅力を語ってくださった。客席でも何度も「渋谷らくご」に来てくださっていて、本当にこの方はずっとブレない。ずっと、ずっーーと見続けているのだ。尊敬しかない。ありがとうございます。


17:00-19:00
「渋谷らくご」
春風亭正太郎-堪忍袋
橘家圓太郎-浮世床
神田松之丞-トメ
春風亭一之輔-子別れ

この回は説明不要、トークゲストなども必要ないほどに終わったあとの余韻に浸ってほしいなと思い、対談は設けなかった。
たしかな力を持った古典の実力派たちが、観客の想像力を信じて高いところまで連れていってくれると信じてこういう番組になった。
マニアックなことだったので表向きは言わなかったのだが、個人的には先代柳朝の孫弟子会、みたいなことを楽しんだ。先代正蔵師匠の一門、なかでも柳朝師匠の一門はとにかく明るくてうまい!

正太郎さん、圓太郎師匠という並びで古典の世界へ誘って、さあ講談界に現れた若き才能、松之丞さんがどうするかと思ったら、あれほど場内を沸かすことになった。たしかに一発目の出方としてはあの一手。討ち入りの日だからといって銘々伝を読むかと思いきや、そこまでウットリもしないらしい。観客本位で一席ぶつけてきた。後ろに一之輔師匠が控える意味も理解して、しっかり自分を売り込みつつ、講談を背負って登場、「この人、次も観たい!」と思わせるに充分な高座をつとめてくれた。
ライブ感も俄然高まり観客が一体となったところで、一之輔師匠へ。

一之輔師匠の「子別れ」、いまだ余韻がさめない。いいんだよなァ、この師匠の落語。
まくらなし。こういう演じ方に至ったのも、松之丞さんの仕事のおかげだ。満足しきっているお客さんにまくらは必要ない。
行書。自然な会話。感情の流れ。子どもを子どもっぽく演じない。女を女っぽく演じすぎない。
10のうち3くらいの子ども、10のうち3くらいの女。ベタと演じずに、ちょっとした口調と仕草の変化だけでそれとわかる「落語の芝居」。
すでに序盤の熊五郎の会話で、昔なにがあっていまどう思っているのか、その「悔い」を感じ取れる。そしてあくまでその「悔い」は、取り返しをつかないことをした自分の情けなさを受け止めて前を向いて生きるくらいには消化してある。すがすがしい悔いなのだ。この時点で終盤を迎えずとも「予感」だけでうるっとくる。
亀坊を見つけて二人で交わす会話に、みじめな思いをさせてしまっていることを実感し悔しがる熊五郎を観て、涙が出るのが禁じ得ない。しかしベッタリやらない。だからこそ余韻が残り続ける。想像の勢いを止めるほどではなく、キッカケさえ与えれば観客の想像は広がり続ける。「予感」だけであれほどまでに感動させる演じ手はなかなかいない。
一之輔師匠、ありがとうございます!

最高の満足感と、満席にできなかった申し訳なさに包まれる夜だった。

明日は喜多八師匠の「文七元結」が待っている。夜は「創作らくご」、めちゃくちゃ楽しみだ!
「渋谷らくご」はあと2日間ある。ひとりでも来てください。


2014.12.15
 
posted by: サンキュータツオ | フィールドワーク | 14:49 | comments(0) | trackbacks(0) |-
「渋谷らくご」(#シブラク)12月13日レビュー #rakugo
12/13土
14:00-16:00「渋谷らくご」
立川談吉-たらちね
柳亭小痴楽-大工調べ
立川志ら乃-反対俥
入船亭扇辰-鰍沢
 ※トーク「落語体験」:しまおまほ(作家、イラストレーター)

扇辰師匠の「鰍沢」は、イメージすることの気持ちよさを体感させてくれる、まさに落語の神髄がつまった一席であった。冬の大ネタ祭り、ということで今回は「芝浜」と「文七元結」をネタだししているが、「鰍沢」まで飛び出すとはありがたすぎて泣きそう。
落語のスピードが観客の想像するスピードにほど良い。決して置いていかれることなく、寒い雪の晩、外の吹雪の音までずっと鳴っている残像が脳裡にやきついていて、そこに人間の動きであるとか心の動きであるとかが、ほんの小さい目線やシグサで確実に表現されていた。「純米大吟醸は下戸でも呑める」と私は言い続けているが、この日の扇辰師匠もまた一級品の純米ダイン吟醸であった。客席に子どもが二人いたが、決して子どもだからといって寄せるわけでもなく、とはいえ置いていくわけでもなく、人間の想像力と落語の力を信頼した演じ方で最後まで魅了し続けた。扇辰師匠、素敵!

終演後、しまおまほさんとトークしていたところに志ら乃師匠乱入。高座に上がる前と、上がってからになにを考えていたか(言い訳?)をお客さんにダイレクトに伝えてくれるサービス精神、ありがたいなァ!こういう人がいてくれると俄然リアリティが増すのだ。志ら乃師匠はどの出番でも確実に仕事をしてくれることが読める人なので、トップか二番手か三番手かと悩んだものだが、ここは扇辰師匠とのコントラストで三番手。しっかり沸かせてくれた。
談吉さんの「たらちね」には、古典の世界を崩さないなかにもハッとするようなくすぐりもあった。小痴楽さんはこの30分を使って「大工調べ」という野心的な演目をかけてくださり、言わずとも会の趣旨を理解してくださっていて嬉しい。
見応えたっぷりな会で、「鰍沢」のあとにトークなんて野暮だなと自分でも思っているのだが、あの感動をお客さんとしまおさんとも共有できたことはなによりの幸福だった。

しまおまほさん『マイ・リトル・世田谷』、
献本いただきました。この方の小説は温かみもあってディテールは小説好きならうなるものばかり。
多くを語らずともそこに目線を置いている意味を考えると、じんわりきてしまうシーンばかり。
短編集となっている。「わたしの叔父さん」は、落語にも出てきそうなどうしようもない叔父さんなのだが、ブンガクだなーと声が出るほど素敵な短編だった。
しまおさんは落語のイメージというと「入院」だって(笑)。おもしろいこと言う人いるなァ。またトークゲストでお声かけしたい。

 iPhoneImage.png


17:00-19:00「まくら王」
笑福亭羽光-セックスできるかランキング!
春風亭吉好-オタク落語あれこれ
柳亭小痴楽-ハイテク化に追いつかない
瀧川鯉斗-マイクロソフト
立川こしら-宗論
三遊亭歌太郎-片棒
 ※トーク「落語体験」:プチ鹿島(時事芸人)

業界初の試みである「まくら」だけの会、「まくら王」。
なんとなく主旨がつかめてきつつあるのか、お客さんのほうも演者さんのほうにも心地よい緊張感と、そんなに頭使わなくても楽しめる雰囲気があって独特の会になっている。今回は落語界のアウトローたちを集めて「現代人が落語を語っている」ということをダイレクトに知ってもらうべく、このような番組になった。

羽光さんはどこまでも明るい下衆でもはやかわいらしくもあり、吉好さんはオタク的知識がある時点で「こういう時代がきたんだな」と一発でお客さんに生々しい同時代感を与えてくれた。小痴楽さんは普段慣れないことをさせてしまい申し訳なかったのだが、それでも二十分近くしゃべってくれ会場を沸かしてくれた。こういう演者が思ってもみなかった方向にいって予測できない部分を楽しめるのもこの企画のいいところだ。

この日一番ぐっときたのは鯉斗さんだ。時間がないなかでも、しっかりと観客を魅了し、自虐をするでもなく武勇伝を語るでもなく、お客さんを優しい笑顔で包み込むあのパワー。「どんなことをしてでも笑わせる」ではなく「品よく笑わせる」という教育が行き届いているというか、盆栽でいうといい剪定されてるね!っていうくらい、しっかり自分のPRを入れたり「好きな小噺」で締めて降りた。かっこよかったァ。この方はとにかく品がいい。そ、「渋谷らくご」のテーマは品だからね!(はじめて言った!)。

こしら師匠はこの日も安定感のあるクズっぷりで、体験談のなかにキラーフレーズが何度も出てくるので腹を抱えて笑う。この人の引き出しの多さは随一だろう。いずれだれしもが認めざるを得ない日が来る。前日の「農業ってマクロです、あれ。botです。茄子が勝手に生えてきて食べるでしょ、でも食べきれないんですよ、余ったのほっとくとまたなるんですよ、botですよ」という感覚も現代的すぎて爆笑したが、この日は「教えって大事ですね」とシラジラしくも言ってのけるあたりに芸人性の高さを感じずにはいられない。

歌太郎さんはトリで落語をお願いしていた。演目は「片棒」。
小痴楽さんの「まくら」を選択して「片棒」という流れとも解釈できるから、この会はそういうことにしようかな。自分の前にしゃべった人のどの「まくら」を採用して続きをやるか、というのを現場で決めてもらう、という。
楷書の芸、みたいなすべてをキッチリ記号的に演じる歌太郎さんの落語も好きだ。楷書も行書も草書も、たぶん美しければ良いのだろう。それにしても「片棒」は、次男が変なやつなのだが、それがケチなやつより前なのはなんでなんだろうと思っていた。そのことをアフタートークでしゃべったら、鹿島さんにドン引かれた。

トークゲストの鹿島さんはとても喜んでくれていた。時事ネタはこしらさんの話にもちょろっと出ていたが、芸人の琴線にはだれが触れるのかなと思ったが、PK的には羽光さんの泥臭さがハマったようだ。
こういう軽い会はやはり貴重だなと実感した会である。歌太郎さんありがとうございます。


2014.12.15
posted by: サンキュータツオ | フィールドワーク | 12:53 | comments(0) | trackbacks(0) |-
「渋谷らくご」(#シブラク)12月12日レビュー #rakugo
私がキュレーション(簡単に言うとメンバー選考って意味)する「渋谷らくご」、12月は12日からの5日間です。
年末の忙しい時期にも関わらず来て下さるお客さんには大感謝です。

12日はこういった番組でした。

12/12金
18:00-19:00「ひとりらくご」
橘家文左衛門-芝浜

20:00-22:00「渋谷らくご」
立川こしら-時そば
昔昔亭A太郎-表と裏
立川吉笑-舌打たず
立川生志-紺屋高尾
 ※落語体験ゲスト:早織(女優)、池田裕子(タレント)
  ニコニコ生放送『WOWOWぷらすと』生中継あり

ひとりの落語家さんをじっくり見たいという欲求を叶える「ひとりらくご」。
これを独演会と謳ってしまうと演者の負担も重くなるし、なにより「場所」にお客さんをつけたいので、演者さん頼みになってしまう面がある。
あくまでひとりの演者による落語一席。
今月は12月なので、今月だけはネタだしで「芝浜」をお願いした。
文左衛門師匠による「芝浜」が聴けるなんてこんな贅沢な会はない。
先月からやっていることであるが、落語家でもなんでもない私が、落語家さんの熱演に関してあれやこれや言うのも野暮な話だし、そんな資格も知識もないのは重々承知なのだが、一観客としてお客さん同士が「あれをどう見たか」という感想の交換の面白さを共有することを提唱している身として、畏れ多くもこんなことを書いている。
「芝浜」の聴きどころはたくさんあって、
飲んだくれた勝と女房の会話からはじまる。酒におぼれる勝と、それに苦しめられ生活を圧迫され続けている女房。だが二人はまだ夫婦。そんな難しい関係性のなか、ある日のはじまりのシーンからはじまる。勝と女房のパワーバランスをどうするか、そしてそれぞれの人物描写、つまり勝の極道具合や、女房の「許容度」など。
勝が芝の浜につき、寒さのあまりこごえながらも顔を洗う、朝日を眺めるシーン。
金を拾って酒を飲んで騒ぐシーン。追い打ちをかけるように女房が酒を飲ましたり。
勝が起きて、あれは全部夢だったと思い込ませるシーン。
勝が心を入れかえる過程のディテール。
女房の告白。それに対する勝のリアクション。
まだまだあるが、すべてが説得力を持たねばこの噺は成立しない。勝は腕のいい魚屋だが酒のせいで得意先の信用を失っているが、宴会を催すくらいは仲間がいる。つまりどこかで「いいやつ」でもあるかもしれない。そんな勝の幻影を見続けて離縁できていない女房。バカップルなのか、あるいは辛抱強いのか。しかし夫をだますだけの芝居は打てる。それが大家の入れ知恵だろうがなんだろうが、あそこの説得は「バレたときは殺される」ことも覚悟しての大芝居ということになるわけだから、なかなかのできる妻だ。
これらの人物の説得力もないと、ラストシーンの感動はない。
コワモテの文左衛門師匠がトツトツと語り出す「芝浜」は、魚勝のキャラをダイレクトに伝えていて、コワくていいやつ!
かっこいいなぁ、文左衛門師匠!
女房の告白、序盤にウソだったという結果だけ聞かされたときには殴りかかっているので、勝はこの時点でまだ正確には改心していないとみる。だからこそ女房の告白の重みがある。結果、最後に告白を聴きおわって、もったりまったりすることもなく、非常にあっさりと「気づき」があって、「また、夢になるといけねえ」に繋がる。おっしゃれー!
このサゲは本来はたぶん、江戸っ子一流のユーモアというか、照れというか、女房がやったことへの感謝と皮肉の両面が混ざった、とてもおしゃれなサゲだと私は思う。師匠の「芝浜」にはそういったおしゃれな雰囲気が随所にあって、圧倒的だった。
ノッケからいい噺を聴けた! 文左衛門師匠ありがとうございます!
動員厳しくて本当にすみません! ホントにごめんなさい、師匠。


20:00回は初の試み、ニコニコ生放送でMCをつとめる「WOWOWぷらすと」が「渋谷らくご」のために中継企画を立ててくれた。落語をニコ生で生中継。もちろん演者さんにはアーカイブをしない前提で了承を得て、いつものぷらすとの流れから本番へ。もう了承していただいただけで感謝なのだが、そこへきて全員が熱演してくれたのに感無量だ。
ニコ生の客層というよりも、これはここ3年で「WOWOWぷらすと」が作り出してきた視聴者のリテラシーの高さもあって、2万7千人弱が視聴、満足度も97%以上を記録した歴史的な回となった。

こしら師匠は復帰間もないとは思えないほど、その才気がほとばしった高座。「時そば」、以前にも観たが、この人の時そばはまくらから笑いだけに特化したものだった。この二ヶ月であの会場が一番ウケたというウワサもある。現場対応力と適当力ナンバー1のこしら師がトップであれだけの存在感を示したので、あとのメンバーにプレッシャーがかかる。やはり落語会は一番手が出来が決める。私が「破壊者」をトップにもってくる傾向を好むのはこういう理由からだ。徐々に温めるのを待つよりも、最初に温めたほうが、深いところまでいける。

ほかの三人が立川勢となった間に挟まったA太郎さんはたぶん一番やりにくかったかもしれない。いっそこの日は立川勢で固めようかなとも思ったのだが、落語を生まれてはじめて味わう人や、ニコ生視聴者には、落語というジャンルの懐の深さを知っていただきたい。とはいえ笑いには貪欲な人が欲しい。まったく別角度から笑いを取りに來る人が欲しい。A太郎さんしかいない。この人の高座にはほかの人にない「くだらなさ」が満載で、それでいて品もあってさわやかという魅力がある。昔昔亭百太郎師匠、さらには春風亭柳昇師匠から連綿と続く「くだらない」イズムが受け継がれている。いいなァA太郎さん。他に負けないワールドを展開してくれた。池田裕子さんが「A太郎さんのやる女性は、絶対ブスなんだろうなと思った」というコメントが秀逸で、まさしくそんな「性格ブス」の感じが「表と裏」の奥さんやお母さんからほとばしっていた。

吉笑さんはロジックの畳み掛け、「起承転結」ではなく「起承転転転転結」くらいのコント的ひっくり返しがあって毎回舌をまく「舌打たず」。吉笑さんは二つ目さんでまだネタの格納庫がどれだけあるのかわからないのだけれど、同パターンのまくらのバリエーションを試していたり、言葉そのものが持つ意味の外にあるもの(言外の意味)=舌打ちがあるなら舌打たずがある、といったことに端を発する発想力のようなものの強度を試している感じ、それをこの「渋谷らくご」でやってくださっていることに大変ありがたく思っている。こういう才能は追い込めば追い込むほどなにかを生む。自分だったら絶対いやだけど、それを他人がやるところを見たい、ということで最終日は最後にやってもらうことにした。楽しみだ。

そしてこの日の生志師匠。
談志師匠の命日に、九州での高座で起こったこと。談志師匠をはじめて聴いた日のこと。そんな想い入れを最初にポロっと語ってからの「紺屋高尾」。
この噺は恋愛もので、まことの心が伝わるという噺だが、この日聴衆のすべてを飲みこんだ感動は、「会いたい人に会えなくなる」という恐怖や不甲斐なさ、寂しさやみじめさ、そして愛おしさを、久蔵の告白に込めた部分にあると思った。
花魁の品と粋、久蔵と彼を囲む棟梁をはじめとした仲間たち、吉原を先導する藪医者の「海千山千」ぶり。高尾が絶世の美女に見え、久蔵が心から気持ちのよい一途な職人に見えてくる。久蔵が、両親への感謝や暖簾分けにも目もくれず吉原に行くと言い出す「業」の深さ、久蔵の腕を染めてしまう紺屋という職業の哀しさ、高尾は真実に気づきつつも黙っていてそれを聞いたときの久蔵のリアクション。
絶品の「紺屋高尾」! 泣いたねー。みんな泣いたね。
生志師匠、かっこいい!


初日なのでたっぷりめに書いてしまいました。
内容には自信があります。
この記事を読んだあなた一人が、実際に会場に足を運んでくれたらと思って、書いちゃいました。

2014.12.14


 
posted by: サンキュータツオ | フィールドワーク | 01:05 | comments(0) | trackbacks(0) |-
渋谷らくご(シブラク) 12月12日(金)~16日(火) プレビュー #シブラク 
2012年12月
12日(金) 夕席
18時─19時
「ひとりらくご」 橘家文左衛門「芝浜」
夜席
20時─22時
「渋谷らくご」 立川こしら、立川吉笑、昔昔亭A太郎、立川生志
13日(土) 昼席
14時─16時
「渋谷らくご」 立川談吉、柳亭小痴楽、立川志ら乃、入船亭扇辰
夜席
17時─19時
「まくら王」 笑福亭羽光、春風亭吉好、瀧川鯉斗、柳亭小痴楽、立川こしら、三遊亭歌太郎
14日(日) 昼席
14時─16時
「渋谷らくご」 瀧川鯉八、柳家わさび、玉川奈々福、橘家文左衛門
夜席
17時─19時
「渋谷らくご」 春風亭正太郎、橘家圓太郎、神田松之丞、春風亭一之輔
15日(月) 夕席
18時─19時
「ひとりらくご」 柳家喜多八「文七元結」
夜席
20時─22時
「創作らくご」 三笑亭夢吉、春風亭昇々、春風亭百栄、玉川太福、林家彦いち
16日(火) 夕席
18時─19時
「ひとりらくご」 立川談笑「芝浜」
夜席
20時─22時
「渋谷らくご」 春風亭昇々、三遊亭遊雀、春風亭百栄、立川吉笑
開場:各開演時間の30分前。(出演者は予告なく変わることがあります)「渋谷らくご」は持ち時間は30分。

先月の試運転を経て、今月から正常スタートの「渋谷らくご」。
「落語の興廃この一戦にあり」とまではいかないけれど、いままで落語に触れたことのない人たちがこれだけ多く入る落語会もないし、また同時に落語ファンも足を運ぶような落語会はますます少ない。
「落語国」の入り口でもあり、またそこに住むくらいの勢いの落語会にしたい。ディズニーランドでいうところの「ワールドバザール」みたいな場所であればいいと思う。
ここから落語に興味をもち、さらに「落語家」(噺家)に興味をもち、彼らに引っ張られる形で、寄席やホール落語にも足を運んでくれる人がいてくれたらうれしい。
先月から、早くもそういううれしい報告がたくさん届いている。


まずは今月の見どころです。

▼「ひとりらくご」で冬の大ネタを聴く会 「芝浜」「文七元結」
私は本来、ネタだしには否定的だ。
「立ちきれ線香」をやるよ、とか、「へっつい幽霊」やるよ、と事前に告知して、「よし、じゃあ観に行こう!」となる人をそもそも相手にしていてはいけないと思うのだ。
もちろん、普段新作しかやらない人が古典をやります、という意味でネタだしをするのはいいことだし、持ちネタを大々的に宣伝する意味でネタだしをするのもいい。また、「わかっている人向け」の会があっていいと思う。
ただ、落語を聴いたことがない人でも知っている落語のタイトルとして、「寿限無」「まんじゅうこわい」「目黒のさんま」、その次くらいにくるのが「芝浜」(しばはま)だ。
ただ、芝浜は冬の噺でもあるし、寿限無とかまんじゅうこわいとかとちがって、大ネタ、しかも人情噺である。
古くは、三遊亭圓朝という、落語界の神様的存在の人が三題噺として作った噺が、いまは国民の常識として受け入れられている。
歌舞伎の演目にもなっている。
なので、唯一、12月にはネタだしアリ、と思い、これを機会にぜひ「芝浜」に触れてもらいたい。
さらに、それと同等に、とくに江戸落語の「粋」を語るとき必ず引き合いにだされるのが「文七元結」(ぶんしちもっとい)。これも圓朝作であり歌舞伎にもなっている国民の常識だろう。

大ネタは演者の体力も気力もそうとう削る。こんなことを引き受けてくださる人はいないかもなー、と思っていたのだが、なんと願ったりかなったりのお三方がお引き受けくださいました。
独演会でも必ず聴けるというものではありません。各師匠のご厚意でこの企画は成り立っています。こんなチャンスはありません。
平日にだけ行われる「ひとりらくご」、12日 文左衛門「芝浜」、15日 喜多八「文七元結」、16日 談笑「芝浜」、
聴き比べのおもしろさも、大ネタの粋も、なめつくしていただきたいです。

▼「創作らくご」
新しく「創作らくご」の回を設けました。各演者さんが自分で作った、新作落語のことです。
おのおのが問題意識を感じ、あるいは創作意欲をふるって、ゼロから作った落語。「芝浜」だって「文七元結」だって、創作らくご。
言ってみればその演者さんにとっては最大の売り物かもしれませんが、それを惜しげもなく「渋谷らくご」で披露してくださることになりました。
トリは前回「長島の満月」を演じてくださり、大好評だった 林家彦いち 師匠。
古典と新作がどれだけちがうのか、興味のある方はぜひ!

▼講談、浪曲の俊英が登場
落語とは似て非なる演芸である「講談」。
日本人のリズム感の結晶がつまっているといっても過言ではない、しゃべること・聴くことの気持ちよさを追求した芸能です。
テンションあがったりさがったり、勇ましい気持ちになったりと人の心をゆさぶって離しません。
神田山陽さんがなかなか聴く機会がなくなってしまったのですが、当代随一の才能が現れました。
神田松之丞(かんだまつのじょう)さんです。まだ若いですが、私は「才能」がみたい。だから来てもらうことにしました。

さらに日本人ならではの感覚である「義理人情」、そしてメロディ。
この二つを追求した芸能があります。それが「浪曲」です。
古くは日本の演芸のトップに君臨するほどの人気だった浪曲も、私のまわりではその存在を知っている人があまりいません。
若い人でも平易にわかる言葉遣いで、古典もさることながら、新作を作って浪曲の本質を伝えてくれる、玉川奈々福(たまがわななふく)さん、玉川太福(たまがわだいふく)さんをお呼びしました。

講談も浪曲も、落語に劣らずめちゃくちゃおもしろい芸能です。一生をかけて追うに足る。そういう才能がいるのです。
なんとそういう人たちも、「渋谷らくご」に来れば見られるという、なんというラッキー!
お楽しみに。

*****

以下、各回の見どころです。

※「渋谷らくご」には、二席目と三席目の間に「3分間のインターバル」が入ります。
これは、休憩ではなく、「脳を休める時間」です。
落語は脳をつかい想像し楽しむものです。普段あまり使っていない人でも、使っている人でも、一時間3分休めると、より楽しめると思います。
※また、「脳の筋肉使用」の目安を三段階で設けました。初心者でも楽しめるかと思いますが、脳筋肉痛に注意してください。
※「渋谷らくご」は、開演してすぐ出てくる人から30分をお任せし、「トリ」のつもりでやってもらいます。出演者全員「トリ」です。
※開演前と終演後に「落語体験」というトークコーナーがある回があります。あくまでおまけのようなもので、いろいろな仕事の方をお呼びして、落語を生で体験し、現代人としての意見をうかがいます。お時間ある方はおつきあいください。



▼12日 金 18:00〜19:00 「ひとりらくご 〜芝浜〜」 脳の筋肉使用★★★
橘家文左衛門 たちばなや ぶんざえもん

文左衛門師匠の芝浜には定評があり、前から聴きたい聴きたいと思っていたところに、この「渋谷らくご」があったので、ダメもとでお願いしてみたのです。
会の趣旨をご理解してくださったうえで、「ちょうどやりたい時期だったので」と快諾してくださいました。
文左衛門師匠は文吾といった二つ目時代に頻繁に聴いていたのですが、明るさと暗さ、軽さと重さ、繊細さと図太さという、相反するものを同時に持ち合わせている、非常に魅力的な落語家さんです。
「芝浜」という噺は、解釈や演じ方次第で、暗い噺にも明るい噺にも、いい噺にも悪い噺にもなります。
今年のこの日の「芝浜」を、どう演じてくださるのか、とても楽しみです。

 

▼12日 金 20:00〜22:00 「渋谷らくご」 脳の筋肉使用★★
立川こしら たてかわこしら
昔昔亭A太郎 せきせきていえーたろう
立川吉笑 たてかわきっしょう
立川生志 たてかわしょうし
 ◎この回は、ニコニコ生放送「WOWOWぷらすと」生中継 が入ります。
 (アーカイブは残りません)
 落語体験:早織、池田裕子 サンキュータツオ

誤解を承知で言う。
落語家でもっとも落語を愛していない、それが「立川こしら」だ。
この人の脳はすごい。落語という、一度入ったら気持ちよくなる「ぬるま湯」の世界に引き込まれず、ただひたすら「ここにいいお湯ありますよ」と呼び込みをして生きているように見える。
落語に自我を食われていないのだ。お笑い的に、そして現代人が落語に感じる「違和感」を肌感覚で、ダイレクトに表現する方法もこの人は持ち合わせていた。
ところが。真打になることが難しいとされている落語立川流にあって、真打になってすぐに謎の休養、その後一切姿を観なくなる。立川こしらはどうしたんだ。いったいどこにいったんだ。熱狂的なファンと、熱狂的なアンチが、こしらの動向を騒ぎ立てた。
あれから8か月。ある日唐突に、その男は「復帰」することになる。
復帰ほやほやの立川こしら師匠の姿を焼き付けてほしい。
そして、それを迎え撃つA太郎さん、吉笑さん、生志師匠!
みんながみんな「やりにくい」、そんな回を作ってみました。なぜならそのほうが聴いていてスリリングだからです。
「渋谷らくご」初の試みである、ニコニコ生放送での中継つき。一万人以上が彼らの落語を聴く。その現場に、ぜひ来てください。

 

▼13日 土 14:00〜16:00 「渋谷らくご」 脳の筋肉使用★★
立川談吉 たてかわだんきち
柳亭小痴楽 りゅうていこちらく
立川志ら乃 たてかわしらの
入船亭扇辰 いりふねていせんたつ
 ◎落語体験:しまおまほ(作家 イラストレーター)、サンキュータツオ

力と力のぶつかり合いが見たい、際立つ個性のほとばしりを見たい、そんな人にオススメのこの回。
「渋谷らくご」記念すべき第一回の初日最初の高座で「野ざらし」を演じてくださった談吉さん。
「渋谷らくご」初登場の小痴楽さんが、どうやって30分をつとめるのか。
先月は「火焔太鼓」で爆笑をさらった志ら乃師匠は、達人・扇辰師匠の前でいかに存在感を残すか。
非常に見応えのある回になると思います。どんなネタを演じるのかも注目です!
「落語体験」には、ラジオ好きにはおなじみのミューズ、イラストレーターのしまおまほさんが登場!


▼13日 土 17:00〜19:00 「まくら王」 脳の筋肉使用★
笑福亭羽光 しょうふくていうこう
春風亭吉好 しゅんぷうていよしこう
柳亭小痴楽 りゅうていこちらく
滝川鯉斗 たきがわこいと
立川こしら たてかわこしら
三遊亭歌太郎 さんゆうていうたたろう ※落語あり
 ◎落語体験:プチ鹿島(時事芸人)、サンキュータツオ

前回、落語ファンからは物議をかもし、初体験の方からは絶賛をいただいた企画「まくら王」が12月も登場。
最近あったこと、気になっていること、自分の問題意識などなど。あくまで現代人として生きている落語家さんの噺の「まくら」、つまり漫談だけを聴いて、笑っていただいたり考えていただいたりするこのコーナー。
「なんかやりにくい」とか、そういう状況いじりはあまり歓迎されない場所なので、思い切り個性がでると思います。
落語はおもしろい人がやるからおもしろい。
そんなシンプルなことを教えてくれる試みだと思います。
今回は、羽光さんに「こんな落語家もいるんだー」と教えてもらい、前回暴走族の総長時代の話をしてくれた鯉斗さん、復帰明けのこしらさん、オタクでもある吉好さん、さらに初登場の小痴楽さんをお迎えし、最後に歌太郎さんに落語で一席お願いしています。
若い才能のぶつかりあい、芸人力がもろにでる衝撃回、ぜひ目撃しにきてください!
「落語体験」は、時事ネタといったこの人、プチ鹿島さんです。

 

▼14日 日 14:00〜16:00 「渋谷らくご」 脳の筋肉使用:★★
瀧川鯉八 たきがわこいはち
柳家わさび やなぎやわさび
玉川奈々福 たまがわななふく
橘家文左衛門 たちばなやぶんざえもん
 ◎落語体験:木村万里(演芸プロデューサー)、サンキュータツオ

前半の、鯉八さんとわさびさんという、若い才能のぶつかりあい。新作をやってくれるのか!?
あの手この手でお客さんをくすぐり続ける技が炸裂すると思います。
わさびさんは、先月「まくら王」に出演してくださいまして、失礼なお願いにも堂々たる「まくら」で落語とはこういうものだと示してくれました。今度は、まくらと噺もセットです。
そこに「浪曲」の玉川奈々福さん登場!
文左衛門師匠が、最後に30分落語をしてくださいます。
刺激しかないこの回! 
「落語体験」は、私の演芸鑑賞の師ともいうべき、プロデューサーの木村万里さんです。
人前には滅多にお出になりませんが、どうしてもとお願いして出ていただくことになりました。
このコーナーでははじめての落語をよく聴く人の登場ですが、演芸ってそんなに難しいものじゃないんだよ、楽しいんだよってことを、万里さんに語っていただこうと思います。

 

▼14日 日 17:00〜19:00 「渋谷らくご」 脳の筋肉使用★★
春風亭正太郎 しゅんぷうていしょうたろう
橘家圓太郎 たちばなやえんたろう
神田松之丞 かんだまつのじょう
春風亭一之輔 しゅんぷうていいちのすけ

この回には「落語体験」も、解説もありません。必要ありません。
「渋谷らくご」のひとつの形です。初心者も上級者を自認する人も、ともに聴きごたえのある回になるでしょう。想像することの楽しさが詰まった回になると思います。
とにかく聴きに来てください。それだけです。

 

▼15日 月 18:00〜19:00 「ひとりらくご 〜文七元結〜」 脳の筋肉使用★★★
柳家喜多八 やなぎやきたはち

当初、12月の「ひとりらくご」は、「芝浜」縛りでいこうと考えてみました。
喜多八師匠に、失礼を承知でお願いしてみました。
「まだ披露できるレベルにない」という返答でした。
諦めるしかありません。残念ですが、そういった師匠だからこそ、一席一席が輝くのです。その美学に惚れてお願いしているわけなので、、無理はいけません、来年またダメもとでお願いしよう……と思っていたところ。
師匠から電話がありました。「文七だったら、演る」。
思ってもみないご提案でした。あの喜多八師匠の「文七元結」が、確実に聴ける機会が、ほかにあるんだろうか。
こんなにありがたいことはありません。
落語を聴いたあと、こんなにも疲れて、こんなにも気持ちよくて、なんとも言えない気持ちになる。
そんな体験を、みなさんにしてもらいたいと思います。

 

▼15日 月 20:00〜22:00 「創作らくご」 脳の筋肉使用★★
三笑亭夢吉 さんしょうていゆめきち
春風亭昇々 しゅんぷうていしょうしょう
春風亭百栄 しゅんぷうていももえ
玉川太福 たまがわだいふく
林家彦いち はやしやひこいち
 ◎落語体験:宮地昌幸(アニメーション監督)、サンキュータツオ

この回、早くも楽しみで仕方がない!
夢吉さん、昇々さん、百栄師匠には各20分、太福さん、彦いち師匠には30分、お任せしています!
落語は古典だけでも演者によって解釈が変わるうえに、これが創作となると、演者本人の表現力、編集能力、志向性もでてくるからがぜん幅広い芸能の側面をみせる。
だがそれゆえに、演者は創作の苦しみを味わう。
この回で演じられる噺に、きっと演者さんそれぞれの苦悩や葛藤、積み上げ考え抜いてきたこと、落語観がつまっている。
創作を聴く楽しみは、ただ噺やくすぐりを追うだけではなく、その落語家の落語観や身体性をもあますところなく味わえるところにある。
なんでもアリ! そう思わせてくれる会になると思います。
「落語体験」には、TVアニメ『亡念のザムド』、劇場版アニメ『伏 鉄砲娘の捕物帳』などで知られる宮地昌幸監督をお呼びしました。

 

▼16日 火 18:00〜19:00 「ひとりらくご 〜芝浜〜」 脳の筋肉使用★★★
立川談笑 たてかわだんしょう

まさか、である。
あの談笑師匠が、芝浜を演じてくださるとは!
談笑師匠とはネットラジオの対談や、今年四月の談志師匠の追悼イベントの際にお会いしている。が、実はこっそりツイッターのフォローをはずされていたので、「これはツイートしすぎて、失礼なこと言いすぎて、しくじってしまった…」と思っていました。
そんな個人的な話はどうでも良かったのですが、「芝浜」を聴く会、ということになると、どうしても、骨太でありながら異端もできる、という方にお願いしたくなるものだ。談笑師匠はどちらもいける。それこそ当日の会場の雰囲気でいかようにも演じ方が変わる。失礼を承知でダメ元でお願いしてみたところ…なんと演じていただけることに! ひゃっほーい!
緊張と想像の一時間を疾走せよ! 文左衛門師匠の「芝浜」を聴いた人は、演者でこれだけちがうのか、という聴き比べの楽しさを味わうまたとない機会です。
談笑師匠という案内人によって、どこまで連れていってもらえるのか、体験していただければと思います。

 

▼16日 火 20:00〜22:00 「渋谷らくご」 脳の筋肉使用★★
春風亭昇々 しゅんぷうていしょうしょう
三遊亭遊雀 さんゆうていゆうじゃく
春風亭百栄 しゅんぷうていももえ
立川吉笑 たてかわきっしょう
◎落語体験:トミヤマユキコ(ライター、研究者)、サンキュータツオ

12月最後の「渋谷らくご」はスリリングな回です。
ただし、どう転がっても確実の楽しいことは保証できる。
この番組、ルール破りの失礼な番組なんです。
二つ目、真打、真打、二つ目、という並びは、ほかの落語会ではまず見ない。
最初の出演者から「トリ」というコンセプトのこの「渋谷らくご」ならではだと自負しています。
遊雀師匠、百栄師匠という古典、新作の両巨頭、いま油がのりまくっている時期の方たちを味わいつくしたあと、最後に一番キャリアの短い吉笑という才能はなにを見せてくれるのか。追い込んでみました。
昇々さんが一番爪痕を残すかもしれません。二つ目が真打を食うか、真打が安定感をみせつけてくれるのか。
楽しみで仕方ありません。


2014年12月の「渋谷らくご」、どうぞよろしくお願いします。
渋谷、ユーロスペース二階、「ユーロライブ」でお会いしましょう。
最高の落語体験を、演者と観客で作り上げましょう。永遠の一回性を共有したくおもいます。


 
posted by: サンキュータツオ | お知らせ | 17:26 | comments(0) | trackbacks(0) |-