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【京都精華大学:後藤靖香展『必死のパッチ』:トークイベント「戦争と物語」米粒写経で登壇】

京都精華大学にて、後藤靖香(ごとうやすか)さんの個展「必死のパッチ」

が昨年12月から1月に開催されており、

期間中のトークイベント「戦争と物語」において、

後藤靖香さん×米粒写経 という三人で座談形式でお話してきました。

1月10日のことです。

 

後藤さんの作品については、上記のリンクをご覧ください。

戦争という出来事は、私たちは祖父母などの世代から間接的に聞くか、メディアなどを通じて知るといった、二次的な体験でしかありません。

ですが、戦争期間中もきっと楽しいことはあったし、起こっていた出来事が大きすぎて、むしろ生活のこまごましたディテールが語り漏らされている可能性もあります。

映画『この世界の片隅に』は、そんな人たちの生活を描いた作品でしたが、

後藤さんも広島のご出身で、原爆前にも広島には生活していた人たちがおり、どうしても原爆だけをピックアップしてドラマチックに語られがちなのですが、それ以前の人々の生活も想像しようという試みで、志がおなじようなものを、実際に展示を拝見して感じました。

 

また、男同士の友情や戦友だけがわかる共通体験を通して、いろんなドラマ(あるいは疑似恋愛的な?)もあったと思います。

 

後藤さんは「米粒写経のガラパゴスイッチ」をYOUTUBEで見てくださっていて、居島、タツオ双方のことをよくご存じの方でした。

というわけで、出張版ガラパゴスイッチのように、あとからあとから三人が思いつく話を、相手の話に反応しながらすることができ、楽しかった!

こういう出張版、やりたいですねえ!

日本全国、うかがいます。

 

京都は久しぶりでした。

 

京都精華大学。

立派な大学でした。

 

 

少し早めに京都に到着したので、国際会館駅で下車し、借景の庭園で有名な圓通寺に。

ここがもう最高すぎて、一時間以上庭を見ていました。

圓通寺からは歩いて数分の京都精華大学に到着、職員の方に「圓通寺いいですねえ!」と興奮気味に伝えると、「どこですかそれ?」と聞かれたので、おいおいここなんの大学だよ、という微笑ましい一コマも。

 

iPhoneImage.png

一枚一枚が巨大な作品です。

後藤さんの作品はおしなべて大きいです。

それだけに存在感がすごいです。

 

iPhoneImage.png

 

お風呂帰りのふたり。いい感じじゃないですか。

うん、いろいろ妄想をかきたてられますな。


 

実在した人たちのさまざまなエピソードや、資料などから関係性を読み解き、当時の人々の生活の息遣いや心のやりとりまでが伝わってくるような、楽しい展示でした。

 

後藤さんは資料を読み込むのが大好きらしく、おなじことを別の人が語っているのを読んだりして、ここで彼が言っているのは、もしかしてこういうことなんじゃないか、などという「行間」の読みの名手でもあり、

歴史の居島、萌え(行間読み)のタツオ、双方が楽しめるトークショーでした。

 

ご来場のお客様にも大変喜んでいただけました。

楽しい時間を過ごせました。

翌日、一橋大学の通常の授業があったため帰らなきゃいけなかったんですが、

できればいつかゆっくり飲みかわしたいものです。

 

後藤さん、また京都精華大学の方々、どうもありがとうございます。

またやりたいです。

 

以上

posted by: サンキュータツオ | フィールドワーク | 17:04 | comments(0) | trackbacks(0) |-
【平成二十八年 米粒写経 例大祭】

10月3日(月)、4日(火)の二日間、

平成二十八年 米粒写経 例大祭「寿限無論」
深川江戸資料館で行いました。

 

写真:橘蓮二さん ありがとうございます!(春風亭一之輔師匠の独演会での撮影)

 

プログラムには、このように書きました。一部抜粋です。

 

芸人としてのピークがいつ頃なのかはわかりませんが、ここから10年は技術的、体力的にピークだと思います。
そういう時期に、後悔のないものを世に出したいと思っています。

私たちは浅草キッドさんのライブでこの世界に入った人間です。
文字量、情報量、サービス精神、常に限界MAXに挑んでいる二人を見て育ちました。
なので、いま我々がこういうことになっているのも、自然な流れだったのかなと思っています。

いろいろなキッカケで居島、タツオを知ってくださっている方がいると思います。
ですが、米粒写経はひとつです。
どこから入っても、コンビとして愛してくだされば幸いです。

平成二十八年十月三日、四日
米粒写経
 居島一平 サンキュータツオ

 

これに尽きます。

3分とか4分のネタもありますが、そういうものだけではなくて、文化の一シーン、というと気恥ずかしいですが、自分たちが思い描く理想形をひとつやっておきたいと思うに至りました。

本気で、寄席10日間出たとして、毎日ネタ変えられる、それでいて若い人にもちゃんと伝わる漫才。トリだったとしても耐久力のある漫才。

 

また、全員が笑うというのもいいのですが、2割、3割がつねに反応していて、またそれを「よし」としている客席もまた、いいものです。そういう多様性を許容するような「寄席的な」雰囲気のライブを模索したわけです。

イメージとしてはトーキングブルースの漫才版。

 

淡々と、オファー仕事をこなすプロ意識もあるにはあるんですが、自分たちの達成度を得るという意味で、そして自分たちの現在地を確認するという意味で、漫然とここからのキャリアを過ごすよりも、新たな刺激を欲する道を選びました。

これは、それぞれが自分のお客さんをコンビのライブに誘導できるくらいに魅力的な存在にならないと意味のないことでした。なのでここにくるまで時間はかかりましたが、やってよかったことだと思っています。

 

 

 

漫才は楽しいです。

普段、大学で日本語教えたり、単体での仕事もありますが、すべてから解き放たれ自由でいられるのは舞台の上だけです。

そして私はピンのネタをやる主義ではありません。

18歳のとき、大学で出会った居島一平という人物の奇怪さに魅入られ、この人の魅力をどうしたら伝えられるのか、ずっと考え続けた日々です。もちろん、自分の魅力も伝わらないと漫才としての魅力はかけてしまうので、コンビ芸としての漫才にも向き合う結果になりました。

それは大学院での研究ともつながり、ライフワークである文体論とも繋がっています。

 

iPhoneImage.png

 

二日とも超満員で、おかげさまで550強のお客様に見ていただくことができました。

 

内容は来てくれた人だけの宝物なのですが、

落語「寿限無」のメッセージってなんなのってところから、落語全体を俯瞰するような歴史ミステリーでもあり。

個人的にここ10年くらい考え続けた「なんだこの噺!?」という想いに決着をつけるのと、居島さんの異常すぎる歴史記憶スキルをいかんなく発揮できた舞台だったと思います。

またどっかでやりたいね! 30分〜90分の可変域のあるものだから。ネタというよりは、トークというか、でもネタなのかな。トーク以上ネタ未満な。予定調和的でない、台本追う系ではないもの。

オファーあったらやりまっせ★

 

関係者のなかには、いわゆるネタ的なものを求めていらした方もいたかと思い、面食らったかもしれませんが、それが正しい反応です。

でも、落語の知識がなくても、なんとなく寿限無はだれもが知っていますし、はじめて聞いた言葉なんかもあったかもしれませんが、理解に必要なだけの説明はしたと思う。わかんなくてもいいところは、流したし。身近なところにいろんなミステリーがあるんだよ、という学究的エンタメのあり方は伝わったかと思います。それがおもしろいかどうかは置いといたとして。

 

基本的に人間不信なので、「とっても素晴らしかった!」「おもしろかった!」と言われても、さすがに面と向かってはつまんないとは言わないよな…と思ってしまう自分もいるにはいるんですが、それでも少なくともそう伝えようと思った事実はうれしく受け取りました。自分も、面白いと思ったものは嘘なしに面白いと演者さんに伝えることにしているので、そういう方ももちろんいるだろうし、とってもうれしいです。

なにより、会場となった深川江戸資料館の舞台スタッフの方が、打ち合わせから「なんだお前ら」的な雰囲気を出していたにも関わらず、終わったあとに「いやあ、いいもん見させてもらった!」と言ってくださったのが一番うれしかったです。自分たちのことを知らない人でもそう思ってくださったということは、まちがってはいなかったかな、と。

 

まさかカーテンコールまであるなんて。予想していませんでした。楽しんでいただけたのかな。

 

ポッドキャスト「米粒写経のガラパゴスイッチ」

こちらでのプロモーションや、Youtubeで米粒写経を追いかけてくださっている方も大勢いて、動員の助けになりました。

TBSラジオ「たまむすび」でも浅草キッドの玉袋筋太郎さんがコンビで出させてくださり、

また水道橋博士さんはツイッターに番組に、私たちのことを応援してくださり、

本当に感謝感激、戦車突撃です。

私は、自分たちの歴史のなかに位置づけてみたとき、どうしても浅草キッドさんに憧れてこの世界に入ったことを忘れるわけにはいきません。その後、東京ボーイズさんや前田隣先生、喜多八師匠にもお世話になり続けていますが、漫才としてはまず最初にキッドさんなのです。

 

長尺の、噛みごたえのあるエンタメをできる芸人は減っています。

ネタ尺が短くなっているのと同時に、横断的になにかを語れる人が少なくなっているからです。

 

今回は、台本を作らず、おおまかな進行だけを用意して、本番に挑みました。

お客さんあってのものなので、通し稽古もできず、なんとなく45分くらい、進行確認の稽古をしただけにすぎません。

また、私たちの場合は、稽古しすぎるとおもしろさがわからなくなっていくので、しすぎないようにもしています。

そういう意味では、大いなる一回性でもあるのですが、

二日とも、こういう感じにもなるんだなあという、やってて面白い90分になりました。これは芸人人生すべてが問われる舞台なんだなとつくづく思いました。

 

やって良かったです。

 

少なくとも、私たちのようなスタイルを望んでいる人たちが、平日の夜、万難を排してお金を払って会場にくる人たちだけでも数百人はいることが確認できました。

「わからないからこそ面白い」、「わからない部分は将来わかる楽しみがある」という思想のもと、「でも届いたときは楽しい」というものに仕上げました。

 

わかんなくなって、顔がおもしろきゃ笑えるし。それでいいんだよ。

 


 

差し入れでいただいたお酒「寿限無」。


 

居島一平画伯の原画の前にて記念撮影。

 


落語研究会の遠藤、池田、藤山さん、ありがとう!


たまむすびさん、新宿レフカダさん、ありがとう!

JFNさんからもお花いただきました!イマドキ用語の基礎知識、聞いてね!


WOWOWぷらすとさん、ありがとう!

 

 

唯一使用したOPとEDの音楽は、大好きなアニメ「PING PONG」から(松本大洋先生原作のあのPING PONGです)使いました。

出会ったときから居島さんは私のなかでペコです。私はスマイル……だったらよかったんですが、アクマですね。どう考えても。

アクマ好きだし。

でもアクマとペコの漫才ってのもいいもんです。

ペコっていうと、立川こしら師匠とかも私のなかではペコっぽいかも。ヒーローだぜあいつ。

 

今も居島一平はかっこいいですし面白いです。

コンテストのことだけ考えたら、このコンビではない人生があったかもしれません。が、18歳のとき感じたあの感覚を裏切りたくはないのです。

この相方で良かったと思えた夜になりました。

そして私も負けません。お互いが斬るか斬られるかくらいの緊張感と距離感があるから、コンビは面白いのです。

 

ありがとうございます。

 

タツオ

 

2016.10.09

posted by: サンキュータツオ | フィールドワーク | 15:07 | comments(2) | trackbacks(0) |-
【米粒写経「朝日カルチャーセンター」で講演@新宿 5/24(火)、30(月)夜】
米粒写経で、カルチャーセンターに講演しにいきます!
朝日カルチャーセンター「楽しく学ぶイマドキ用語」

JFN系列で3分番組「米粒写経のイマドキ用語の基礎知識」をやっておりますが(リンク先から音声が聴けます)、
その出張版とでもいいましょうか。

新語、流行語を紹介している番組ですが、この講演では新語ができる流れや、言葉そのものについてお話できればと思います。
5月24日(火)、30日(月)19:00〜20:30です。

どんな人たちが聴きにきてくださるのか、楽しみです!

2016.05.12
 
posted by: サンキュータツオ | フィールドワーク | 18:07 | comments(0) | trackbacks(0) |-
【『米粒写経のガラパゴスイッチ』ご来場ありがとうございます #米粒写経】
4月29日(金)『米粒写経のガラパゴスイッチ』、
ご来場くださった皆様ありがとうございます。

隔月最終金曜日に開催しているこの単独ライブも、もう数年に渡って完売記録が続いております。
今回は祝日にも関わらず大勢の方にご来場いただきうれしいです。

第一部のネタパートは、新ネタ「モノマネしりとり」と、「ふくわらい」(外国人の教えにくい日本語 その2)でした。
オフィス北野のホロッコ、シルキーラインにも出てもらいました。
なお、最初の30分ほどフリートークのコーナーでは、来る5月21日(土)にオンエア予定のCBCテレビ『本能Z』の収録の様子や、その後の水道橋博士さん邸での、居島一平 VS 博士チルドレン の様子を。やー、笑った笑った。

第二部のトークパート、今回は映画史、時代劇研究家の春日太一さんをお招きして、「陰謀史で読み解く徳川260年 その1 家康編」という話をしていただきました。おもしろかったなぁ!


iPhoneImage.png
今回のオリシマーズは、春日太一さん


このライブ、年に一度くらい大きめなところでやるとか、なんかしたいですね。
私たちは知的好奇心を満たすお笑いを標榜しているので、そういうものを求めている層がたくさんいるといいな。
地道に続けるしかないのだけれど、こういう方向性の人たちがいるってことだけでも、知ってもらえたらと思います。

次回は6月24日(金)。

 
posted by: サンキュータツオ | フィールドワーク | 16:33 | comments(1) | trackbacks(0) |-
【CD-BOX『志ん朝 東宝』 スペシャルサイトに寄稿】
故・古今亭志ん朝師匠のCD-BOX『志ん朝 東宝』が発売され、
ソニーのスペシャルサイトにコメントを寄せました。

高田文夫先生、東出昌大さん、『昭和元禄落語心中』の雲田はるこ先生、中野翠さん、読売新聞の森重記者など、
錚々たる顔ぶれに入れていただいのは光栄でありますが恐縮です。
山寺宏一さんはじめ、志ん朝師匠を愛する著名人は山ほどおります。
私以下の世代となるとなかなか生で聴いた、追いかけたという方は少ないかもしれませんが、
それでもここに名を連ねることになったことはとにかく畏れ多いことです。

志ん朝師匠は、私にとって太陽でした。

発売元であるソニーの来福レーベルは信頼のおけるところです。
監修の京須偕充さんには、著作から多大な影響を受けました。
『落語コスモス』という本で、志ん朝七夜という独演会シリーズを仕掛けるにいたる経緯が書かれていますが、志ん朝師匠を知らずともドキドキして読むことができることと思います。名文です。
この独演会を録音した音源がソニーから出ている志ん朝師匠存命中に発売されたCDです。これも奇跡かっつーくらいの傑作です。

没後、さまざまな音源やDVDが発売されました。
きっと存命だったら許可なさらないであろうものも世に出ました。
それもまた仕方のないことなのですけれど、伸び伸びしている明るい志ん朝師匠に出会える音源、それがこのシリーズです。

特典でついているネタ帳は、当時の古今亭志ん八、のちの古今亭右朝師匠によるもの。
右朝師匠は寄席文字の橘右近師匠のお弟子さんとなり、本格的に寄席文字に携わっていた時期もあり、そののち落語家になられたので、尋常ではないうまさです。
右朝師匠は、18歳のころに「早稲田文学」という文芸誌の編集をしていた際に出会って以降、たいへんお世話になりました。
いろいろなところへ飲みにつれていっていただきました。
厳しさのなかに優しさもあり、どこの馬の骨ともわからぬ学生相手にいろいろ教えてくださいました。
私だったらできないです。

そんな右朝師匠について、おなじサイトで高田文夫先生が書かれています。
日本大学芸術学部の落語研究会で、お二人は同級です。

雲田はるこ先生がお描きになっていた、志ん朝師匠の「手」の表現。
志ん朝師匠は着物姿がとても美しかったですが、なにより手のかたちの美しい師匠でした。
といってうるさくない。
ヒザの上にほんの少し置いているような、いや、もしかしたらヒザの上に「浮かせている」くらいおなじところに両手を添えていました。ベタっとヒザに置かないという。
手を動かすときは一挙手に意味があるとき。そんなストイックなところからも、どちらかというと父・志ん生師匠よりは、八代目桂文楽ないし、兄馬生の影響を見ることができました。ですけれど、身体全体から発する愛嬌などは、どうしたって志ん生譲りなのです。
すごかったです。

志ん朝師匠をじかに聴けたというのは末代までの自慢ですが、あまりしゃべりすぎると最近落語を好きになった人に、面倒なマニアが思い出話をするような、昔自分がもっとも嫌いだった人種になるので、あまりしないようにしたいなと自戒しています。
ですけれど、いまの時代の人でもすっと身体に入ってくる落語なので、音源でもその魅力は充分に伝わると思います。

非常に恐縮しましたが、これをキッカケに志ん朝師匠を知る人がひとりでも居てくれたらそれで仕事は果たしたかなと思うので、そういう方がいましたら、ぜひお手にとっていただだきたいと思います。

04.19
posted by: サンキュータツオ | フィールドワーク | 12:27 | comments(0) | trackbacks(0) |-
【大学がはじまりました】
一橋大学、2016年夏学期、はじまりました。

早稲田に在学していたときは、都電沿いの早稲田から面影橋あたりまでの桜が日本一だと思っていたけど、
一橋で教えることになってから毎年国立駅から大学までのこの桜並木を見ていると、
まわりに高い建物のないこのおおらかな場所にあるこの桜が、
一番なんじゃないかと思ってきました。





この日は、風が強く桜が散りはじめ、文字通り桜の雨でした。

今セメスターでは、どんな留学生がくるのか。
毎回強烈な個性が現われるので楽しみだ。
添削は泣くほどつらいんだけど、学生にやる気があるから救われる。

今年度も日本語上級前半のクラスと上級後半のクラス。
どんな課題で書いてもらおうかな。

2ヶ月ぶりに教員のみなさんの顔を見たりしたのだけれど、
あれ、あの先生どうしたんだろうと思ったら、特任教授だったので任期つきだったので、別の大学に就職されましたよ、と聞きビックリ!
知らなかった!
唯一毎年ツールの話できる先生だったのに!
N先生…今年このサガンの活躍に期待してください。

学生にやる気がなくて添削の授業とか、マジ地獄だろうなあ。

2016.04.07
 
posted by: サンキュータツオ | フィールドワーク | 23:21 | comments(0) | trackbacks(0) |-
【浅草・東洋館 3月 出演してきました】
米粒写経で活動しているのですが、
新宿周辺でのいくつかのライブのほかに、隔月で数日、浅草の東洋館という演芸場にでております。
これは、ボーイズバラエティ協会という、オトネタをもっている芸人たちが中心となっている団体に、なぜか私たちがそのなかの「色物」として漫才をやるということで所属しているからであり。

浅草、この年になると好きですわ。
いまでは隔月でこの場所に行くのがちょっと楽しみ。
昼間の出演なので、お年寄りがニコニコしている、常に満員、という特殊な場所ですので、ネタは毎回、泥臭く笑いを取りに行くおなじやつを、マイナーチェンジを繰り返し。

自分たちの前後に出演なさる、立川流の落語家さんたちの落語も楽しみで楽しみで。
もちろん、ボーイズの師匠たちのネタも楽しい。



実は最寄駅は浅草ではなく田原町。
浅草から演芸場に向かうと、観光客だらけでとても歩いていられない。
というわけで、銀座線で向かっています。

田原町駅の階段をのぼりきるとある焼きそば屋が大好きです。
前通っただけでおいしいよ。



演芸場にいく間にある看板なんだけど、噺をきいてクスリとするのかといつも思う。




知らない人だらけだと思うんですけど、秘境ですよ。
まだ見つかっていない人たちばかり。
というか、私たちを含め、見つからないままかもしれない人たちの、演芸場を愛するピュアさに触れるのもいいかもしれない。
とはいえ、昔からずっと売れている師匠方もおり。

若手のお笑いライブもいいけど、ホントにここは時間の流れがちがうんだよ。

お笑いは、「おもしろい」と「つまらない」しかないと思っている人がたくさんいると思うけど、そのほかに「くだらない」という美学が存在する。
そして、いろんなパターンを見尽くすとこの「くだらない」という第三極が俄然力をもってくるのよ。

ハッキリいって暴力、というくらいズルい笑い。大好き。

…隔月くらいがちょうどいいのかな。

3月は、23日、28日、30日の出演でした。
30日はスペシャル寄席、これはなかなか入らないんだ。
今度出るときは宣伝してみる。

2016.04.07
posted by: サンキュータツオ | フィールドワーク | 23:22 | comments(1) | trackbacks(0) |-
【伊豆修善寺図書館 講演「もっと辞書を知り楽しむ講座」】
伊豆修善寺図書館。
大好きな静岡県、なかでも伊豆は大好きな土地なので、こういうところからお声かけいただいてうれしい。
交通費さえ出していただけるのであれば、あとはお気持ちを添えていただけるだけで、講演は日本全国にうかがっております。



モダンな建物です。
お声かけいただいたのは、図書館の職員さんだったのですが、この方は以前朝日新聞社主催の、三浦しをんさんとの国語辞典の講演会にいらしてくださって、お声かけくださったようです。繋がっているよろこびがあります。
いまの館長さんは、事務所の先輩、「親方」ことガダルカナル・タカさんの同級生だそうです。
ビックリしました。

講座の受講者は、地域の図書館司書のみなさん、そして学校職員、教員という方の模様。
身が引き締まる想いです。

司書の方、教員の方に限らず、本屋さんも国語辞典の違いについてはよく知らないことが多いです。
本屋さんの棚を見ればそれが一発でわかります。

新宿の紀伊国屋書店では、一時期拙著『国語辞典の遊び方』の出版社ごとの国語辞典擬人化キャラを使用して国語辞典コーナーに掲示してくださったほどです。

一冊3000円程度、CD一枚分の金額に、国内の印刷技術の粋がつまり、情報量も最大。
しかも種類が豊富。こんな本がこんな価格で買えるなんて、奇跡です。

ユーザーにあった辞典のオススメ方法や、辞典の特性とその由来などについてお話しました。

今後もこういうのあるといいなあ。
お声かけくださった職員さんは、4月から部署変えで転属になるとのことでした。
一期一会です。素敵な方でした。ありがとうございます。

2016.04.07
 
posted by: サンキュータツオ | フィールドワーク | 01:37 | comments(0) | trackbacks(0) |-
【2015年度下半期 講演会 神戸YWCA、早稲田大学、成城大学】
大学や教育機関での講演会は積極的にお引き受けしています。

現在、授業期間中は一橋大学には毎週水曜日2コマを担当しているわけですが、こちらは非常勤講師としての通常の仕事で、
主に外国人留学生に日本語の作文、文章表現を教えています。
で、そのほかに、といったらなんですけれども、私なりにお話できるテーマでしゃべることができることは、なんとなく。
講演料のために生きているわけではないので、足代さえ出られれば、あとは精一杯の心付けをしてくだされば大歓迎。

ちなみに、上半期は早稲田大学の水藤新子先生(中村ゼミの先輩)、目白大学の丹明彦先生のお声かけいただき、
それぞれ「現代日本語の諸問題」、「BLについて」という、同一人物が語っているとは思えないテーマでしゃべって参りました。

ツイッターなどでは講演情報を告知していましたが、
2015年の下半期も、各所で各テーマで語ってまいりました。

2015年10月22日。
神戸YWCAにて。
「日本語教育における国語辞典の使い方」。
現場の日本語教師の方々をはじめ、日本語の興味のある方々に多数おいでいただきました。
大阪大学の金水敏先生もいらしてくださり、大緊張のなかでの講演でした。
釈迦に説法とはまさにこのこと。
金水先生のご著書を各所で紹介していたら、お耳に入ったらしく。
ありがたいことですけれども。ニュートンの前で引力の講義するようなものでした。
お声かけくださった神戸YWCAの皆さま、ありがとうございます。

2015年12月2日。
早稲田大学。
盟友トミヤマユキコさんにお声かけいただき、少女マンガ論の授業で「BL」について。
こちらは対談形式で。
トミヤマさんは大学院の専攻の後輩にあたる方ですが、博識でありながら間口の広さがあって、書評なども的確でおもしろいし、こういう先生が現役時代に専任でいたらなあと、思うのですが、トミヤマさんも非常勤。
つらいですなあ、非常勤。
(ちなみに、非常勤講師というのは、言ってしまえばアルバイトのようなもの。世間の人のイメージを軽々と下回るバイト代で教育機関に従事する便利屋のようなものです。それでも使ってもらえるだけすごくありがたいことなのです。)
イメージ以上に、学生さんたちの受け入れ態勢も整っていたので、目先の笑いにも走りつつ。
学生許可局員もいたり。うれしい。

2015年12月18日。
早稲田大学。
水藤新子先生の「日本の言葉と文学」。こちらは上半期に続きお声かけいただきました。
いいですね、定期的にお声かけいただけるのは。
こちらは「文体論」について。お笑い的な読み解き方。今回は、漫才のコピーではなく、独話と対話で笑いの取り方がどうちがうのかといったことを、すべらない話などを例に。
水藤さんありがとう!
こちらの学生さんもあったかい。

2016年1月23日。
成城大学。
こちらは、教員向けの講演。
「成城大学共通教育研究センター主催 公開FDワークショップ’15」ということで、
「表現教育の可能性:日本語教育の現場から」というテーマで。
大学生に日本語の文章表現に教える時代。
日本語教育に携わり、留学生がつまづく作文作法を、日本人学生向けにフィードバック。
こういったワークショップに、日本全国から先生たちが集まって、自分の大学の学生さんたちに還元したい、という熱意のある先生方が集う。
こういう先生たちがいることを、世の学生さんたちはどれほど知っているのだろう。
本当に情熱でしかない。
私は胸を打たれました。

90分強の講演に、60分強の質疑応答。
質疑がそれだけ尽きないのは本当にすごいことです。
私のお話なんてのはまとまりのない所感集みたいなものなのですが、各自、自身の問題意識に照らし合わせて消化してくださるわけで。その想いに本当に感銘を受けました。
出席してくださった各大学の先生方、そしてお声かけくださった成城大学の阿部勘一先生、東谷護先生、ありがとうございます。



成城大学。
いいキャンパスだったなあ。
この日は、卒業論文の口頭試問の日だったようで、順番をまつ学生が緊張した面持ちで廊下待機している前を通ったのが印象的でした。


iPhoneImage.png

東谷先生から献本いただいたのですが、この勁草書房の『大学での学び方』はマジ名著!
「お勉強」と「学び」のなにがちがうのか。
私の『ヘンな論文』と相通じるところもあるなあと、私よりも100倍重厚な内容を拝読して、畏れ多くもちょっぴり思いました。
すごい本。

3月11日には、情報処理学会の全国大会で、対談をします。これは「ヘンな論文」で。
論文の話を起点に、情報処理学会のヘンな論文などについてしゃべるかな?

3月25日には、伊豆市立修善寺図書館で国語辞典に関する講演があります。
国語辞典は、私は好きでコレクションしているだけで専門てわけじゃないのですけれど、それくらいが入口としてはいいのかなと思ったりもしています。
フランクにやります。

このふたつに関しては、またご報告できればと思います。
今後も講演は積極的にお引き受けします。

2016.03.05
 
posted by: サンキュータツオ | フィールドワーク | 01:36 | comments(0) | trackbacks(0) |-
テレビ朝日系列『ビートたけしのTVタックル』出演:勝手に放送後記書いてみた
本日、テレビ朝日系列『ビートたけしのTVタックル』に出演しました。

出演してみた、みたいな雰囲気なのでしょうか。
今回は、TVタックル初の試みとして、博識なたけしさんでも知らなそうな世界のことをみっちり調べて、自分で知って、なにを聴かれても大丈夫な状態でその世界をレポートするというお仕事をさせてもらいました。
Youtubeで活動しているYoutuberさんに密着しました。
計4名、ロケ4日、収録1日という、暇だからこそできる贅沢な仕事といっていいでしょう。毎回出会うYoutuberのみなさんが、魅力的なこと!
やっていることはもちろんですが、アイデアとパーソナリティが備わっているからこその人気ある人たち。
さすがのパワーと愛嬌です。

こんなことを言ってはなんですが、地上波からスターになるという夢がなかなか見られなくなった以上、最後のジャパニーズドリームはYoutubeやニコニコ動画といった動画サイトにあるといっていいでしょう。
いま現在、たこつぼ化しているので知らない人は知らない、知っている人は熱狂的なほど知っている、という人たちが増えています。

最初にご紹介したたいぽんさん@TAIPONfilmsは、
めちゃくちゃイケメンかつナイスガイ。受けキャラっぽい優しさと笑顔のキュートさ。これは女性ではなくてもファンになるし、愛嬌があってタレント性もある。しかも体張る!
https://www.youtube.com/user/taibon1205 

バンドもなさっているし、大人気者!お祭りにフラっといったら、人が押し寄せちゃってもう歩けない、といったほどのスター。
取材した日のたいぽんさんは、除毛剤を使って全身の毛をとってみる、というものでした。私タツオもお手伝いしました。
ファンのみなさんすみません、タイポンさんの素肌に触れてしまいました。



すんごいおもしろい人でした!
知り合いからもらった簡単なハンディカムで撮影、編集もノートパソコンでサクサクと。
初期投資が少なく、楽しんで作品を発表するスタイルはYoutuber共通のスタイルですが、
たいぽんさんくらい人気な人はさすがにアイデアが勝負、
ということで、どんなネタをやるかに常に脳みそを使い続けます。
これは大変な労力です。
しかし、最終的には人柄、パーソナリティを楽しんでもらうというところまでいけば大成功!

続いての方は、教育ユーチューバ―の葉一さん@haichi_toaru。
https://www.youtube.com/channel/UCzDd3Byvt91oyf3ggRlTb3A …
もともとは「授業してみた」のしてみた系の方。



収入格差が教育格差になってはいけない、という理念で、塾講師や学校教員にはならずに、ユーチューバ―に。感動!
放送にはのりませんでしたが、ロケでは、葉一さんの未来へのビジョンを聴いてスタッフ一同感銘を受けました。
どのタイミングからでも勉強をはじめられるキッカケになるという意味では、ユーチューブでの教育は将来的にも可能性大です。
葉一さんも撮影はいたって簡素なもの。ハンディカムを置き、その前で講義をやるスタイル。
実際の授業だって一回きりなんだから、撮影もズルしちゃいけない、ということで、基本一発撮りだそうです。
奥さんやお子さんがいるなかで、Youtubeに未来を賭ける姿はホントに印象的です。
机には「2015年度の目標」という張り紙があり、そこに書いてある目標を着実に達成しているのもすごいと思いました。
葉一さんは昔はいじめにあっていたそう。とてもそうは見えないのですが、不条理な理由で集団から排斥された経験がある人は、おなじ経験をする人に言葉をかける資格を得るし、人の希望にもなりますよね。
強く生きてらっしゃいました。


放送の随所で、いろいろ教えてくださっているのは、Yutube認定コンサルタントの坪田さん。
丁寧に収益の仕組みを解説してくださいました。
同世代だったのにびっくり!若く見えるけども!
実は収録当日も間違いがないよう立ち会ってくださいました。
坪田さんによると、子ども教育用の動画は、坪田さんによると視聴者のなかでも大きなシェアを占めるそう。

「踊ってみた」動画で有名な愛川こずえ@aikawa_kozueさん。
初歩的な質問にも気さくにこたえてくださいました。
自宅で撮影していたころ、弟さんが動画で、自分の家に似ているということに気づき、家族に発覚したという話がおもしろかったです。
「踊ってみた」は、ニコニコ動画文化でもありますよね。
この方は私は知っていました。巡音ルカの人ですよ!
初音ミク ProjectDIVAという、私がやりこみすぎてPSP、PSVITAをぶっ壊したゲームがあるのですが、そのゲームのモーションキャプチャをやっている人です!


(取材当日、目の前で収録していた動画です)

愛川さんは昔ひきこもりだった頃、自宅で自撮りでダンス動画を投稿してしていたところから、現在の世界的な活動につながっている、まさにジャパニーズドリーム!
愛川こずえさんのファンとして紹介されていた、動画撮影のもりりんさん@moririn5656。
実は動画撮影、編集はもうプロ並みで、その道では有名な方です。
スタッフも感心するレベルでの手並みの良さ、撮影機材の立派さ、そして愛川さんとの適度な距離感! スタッフの鏡!
ファン、という言葉にしちゃうと上下関係的なものをイメージするかもしれませんが、実際は、撮影者と表現者はここでいうチームといいますか、活動支援者というか、ボランティアスタッフといいますか。
非常に対等な立場です。
もちろん主役は愛川さんだし、決定権もすべて愛川さんにあるのですが、どういう色味だとか、カメラワークなど、専門家としてそこは一任されています。
分業化が明確なのも、このジャンルの特徴かもしれません。

食べられていないYoutuber代表として紹介したヘタレBボーイさん@HetareBBoy。
https://www.youtube.com/user/HetareBBoy
しかし彼とて実は人気にYoutuberです。



安定したお金の収入にはつながらないかもしれませんが、言いたいことをはっきり言うタレント性の塊のような方でした。
口から生まれてきたかのような、リズム感満載のしゃべり。
ニート期間が長かったそうです。
中学、高校と海外で過ごしたこともあり、日本人には違和感のある自己主張ぶりかもしれませんが、実物みたらみんな一発で好きになりますよ!
絶対人気でると思います。『5時に夢中』とかでコメンテーターやったら大ブレイクするような雰囲気の人です。
自分の考えにこだわらずに、素直にそうだと思ったことにまっすぐな熱い人なのですが、そこがブレてると誤解されるんでしょうか。
仕方ない部分もありますが、一回会ったらすぐに好きになっちゃう芸人ぽい人でした。

また放送ではお伝えしきれなかったのですが、ほとんどの方が動画一発撮りで、編集に時間をかけているということ。
編集にもそんなに時間をかけないという方もいました。
あるいは、愛川さんのようにお任せできるスタッフにお願いするとか。
でもテイクも多くは重ねません。
これがリアルな映像として伝わる理由だなと思います。

以上私の『TVタックル』、レポート補足でした。
視聴してくださった皆様、誠にありがとうございます。
メディア的にもデバイスがスマホやPC、タブレットに移行するなか、動画メディアの未来を考えるいいキッカケになりました。
いま、ジャパニーズドリームは、ネット動画にあると思います。
これを地上波でお伝えするというジレンマが楽しいところなのですが、
昨今のAMAZONが動画配信サービスはじめる、などのニュースを見ても、
ネット動画が多様化してくると、最終的にはテレビジョンという動画視聴デバイスはまだ強いのかもしれません。
ただ、テレビが家にない若年層が増え続けると、この先どうなるのかわかりません。

とはいえ、お笑い芸人が全国ネットのコンテスト出ても生きていけない現状と比較してみても、
Youtuberはまだジャパニーズドリームあるなと思えてきます。
考えてみれば、一発撮りの生々しさ、まるでクラスの人気ものが全国的な人気者になるといった感じは、
テレビでいえば、昔ならとんねるず、最近だと「水曜どうでしょう」の大泉洋さんでしょうか。
Youtuberは、そんな人たちの後継者なんだと思います。
オタクカルチャーにせよ、エンタメや音楽にせよ、
広告収入の根拠の確からしさからして、今後も伸びるジャンルなんだなと実感しました。
これがまだ10年の歴史だなんて…。

考えさせられることが多いロケでした。
ボケ一切なしでした。

9/1

 
posted by: サンキュータツオ | フィールドワーク | 01:51 | comments(0) | trackbacks(0) |-