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大東京ポッド許可局@日比谷公会堂

大東京ポッド許可局@日比谷公会堂

狂騒の8月が終わった。

「大東京ポッド許可局」、2011年の8月の最後に日曜日に、私たちと過ごす夜を選んでくださったお客様、誠にありがとうございました。

すでにこのイベントに関しては、
マキタ局員、鹿島局員が所感を述べられております。

▼鹿島局員のブログ
壮大なる実験「大東京ポッド許可局」を振り返る。
▽「大東京ポッド許可局@日比谷公会堂」写真展

▼マキタ局員のブログ
大東京ポッド許可局を終えて



この8月は、暑かったり寒かったりが続いて、とくにこのイベントの週は天気が悪かったが、当日は快晴、久しぶりにうだる暑さが復活し、どこかさびしくなりつつあったところにこの8月の熱気をむしろ歓迎したいほどの心持ちで当日を迎えた。

我々は今年の前半、このイベントに向けて走り続けたきた。

まずはスタッフの座組からはじめ、周りのことはなるべくスタッフに任せるべくチーム作りからはじまった。

こうした1000人規模のイベントは通例、イベント会社に人材派遣を発注し、仕切ってもらう。
だが、そんな予算はない。
すべて手弁当である。つまり、知り合いをかき集めるところからはじめる。

制作Pに、森野誠一局員を迎えた。
彼は、マキタ学級のベーシストであり、実は私の大学の同級生である。
我々のことをよく知り、イベントの催しなどにも慣れた者、
しかもPCを操ることができ、バランス感覚にも長ける。
まさに「頭脳」である。

普通、どこかの事務所主催になったとすると、これらはその会社のものがやることになるのだが、非吉本系の事務所だとサラリーマン気質が災いしてか、この規模のイベントには常に責任問題がつきまとい、大胆なことはできなくなる。
というか、そもそも制作自体を代行できる事務所などそうそうない。
チケットも丸投げ、プロモーションなどで「人手を使う」ことなどもちろんできない。
くわえて我々の知名度では番組へのプロモーション出演などに押し込むこともできない。
結局、なにもできずに赤字だけを抱えることになる。だからなかなかやらないのだ。
よほどの情熱をもったスタッフでないと、この大イベントを仕切ることはできない。
事務所のスタッフを巻き込むことはできない。

つまり、森野Pほどの人物は、どこの事務所にもいない。
制作やイベント運営を専門にしている人でもいない限り、事務所主導ではできないのである。
そもそも、一般論としてライブイベントなどという、コストパフォーマンスのかかること自体、会社組織にとって面倒なことはない。したがって会社組織にはノウハウもない。
しかし、私たちは、ライブイベントの重要性、だれかとおなじ時間と空間を共有することが、最大のプロモーション足りえることを経験で知っている。

ここに、森野Pとの二人三脚の旅がはじまるわけである。

まず最初に森野Pの大きな舵取りが発揮されたのは、会場の選定であった。
これは、公式パンフでも語られていることだが、
一番最初に私が主張したの「日比谷野外音楽堂」での「無料あるいは1000円ぽっきり当日ライブ」であった。
地方の人、イベントに行きなれていない人にとっての「野音」というキャッチーさと、スタッフ等のことも考えて事前のチケットなどはナシでの入場システム。
あるいは、料金は、各許可局員の任意で、終演後にお金を箱に入れていく、昨年「ソクラテスの熱弁」で行ったシステムだ。
採算などは物販で回収して、あくまでいま支えてくれている許可局員が、ひとりで聴いている人が多いので、これだけ仲間がいるんだよ、いつもありがとう、的な、ファン感謝イベントを行おうというわけである。

ここで数日に及ぶ激論の末、森野Pの主張した「夏の野外はキツイ」「機材に莫大な費用がかかる」「野音はもう音楽会社が締めていて、そこでの受け渡しが会社間で行われているため、お笑いはなかなかとれない」という意見を聞き、
最終的にはやれても野音は平日、という予約状況もあり、
ここに、「日比谷公会堂」での開催が決定した。
これは、森野Pがいなくてはできなかった決断であった。

会場は、許可局のお役所的コンセプトにマッチした劇場で、古きよき味わいがあり、デザインのふりふり組織さんが提唱する「とぼけレトロ」とも相性がいい。
まさに許可局の講堂と思われるような場所だった。
屋内なのに熱中症の心配もない。
問題なのは、野音と勘違いされてしまうこと、そして野音ほどイメージが浸透していないことであろう。
(本番一週間前まで、鹿島局員はたまに「野音」と間違って言っちゃってたほどである)

したがって、ふりふり組織さんのお願いして、日比谷公会堂への道、という道案内動画も作成してもらった。

こうして、気持ちは「日比谷公会堂」でひとつになった。

スタッフに関しても、私がかねてから自主イベントごとにお願いしている、信頼できるスタッフにお願いした。彼らはほぼボランティアである。
ライブに携わり、支えることに、イヤな顔ひとつせず、場数をこなしている人たち。
そういった情熱を持ちうる人物。
我々の10年以上に及ぶ芸人生活を通して築き上げた信頼、そして信頼関係。それを共有できる人物にお願いする。
そういう人たちに支えられているからこそ、私たちは活動できるのであり(これは事務所のスタッフも同様である)、適材適所の配置ができるのである。
当日に見ず知らずの人のイベントをアルバイトで雇っていては、この手のイベントの熱気も価値もわからない。
イベントで、お客さんが演者以上にもっとも接するのはスタッフである。
受付スタッフ、物販スタッフ、会場スタッフ、舞台スタッフ、正直言って、こうしたスタッフの質をみれば、開演するまでもなくそのライブの価値ははかれる。
「物販は何時からですか」「トイレはどこですか」、このような質問に「わかりません」と答えるのは、どこよりもお金をかけて雇ったアルバイトにはできない。
情熱をもち、場数をこなしてきているボランティアスタッフならできる。
情報を共有でき、自分の持ち場以外のところでなにが起きているのか、それがわかるスタッフではなくてはいけない。

優秀で信頼できるスタッフがいること、これこそが、私たちの最大の財産であり、もしそういう人がいないのであれば、そういう人は舞台に立つ資格などないと私は思う。
そういう人たちの想いも背負って、私たちは人前に立つ。

受付スタッフは、自慢になるが、みな歴戦のツワモノであり、仮になにかトラブルがあっても考えうる限り最善の対応をしてくれる人たちだった。わざわざ指示を待つまでもなく、自分でベストの選択をできる人たちである。

会場整理や舞台スタッフには、信頼できる若手芸人も集めた。
ほぼボランティアでこうして手伝いにきてくる人たちがいることも、大きな財産なのだ。
つまり、受付にしろ会場整理にしろ、私たちを支えようと少なからず思ってくれる人がいる、
これが、いままでの芸人生活で得たもの。

どういう方法が本当はベストなのか、私自身もわからないが、少なくとも現時点でのベストを尽くしたことは確かである。

そもそも、すでに売れている人がこんな勝負をする必要はないし、
やるとしても赤字出ても平気だし、
売れてない人はこれだけの小屋ではできない。
そんなスレスレなことをやっていたのである。

前売りは、指定席と自由席と当日の三種類の「許可局員証」を用意し(よくもこんな手間のかかることをやったものだ)、
指定の発売を5月のフライデーナイトライブで初売り(ライブで顔のわかる人に買ってもらえるのはこんなに嬉しいことはない)、残りをネット販売することにした。
当初は当日券のみ、1000円札一枚で入場できるわかりやすいシステムなども検討したが、それでは当日まで軍資金は調達できない。
そこで、指定席を2000円に設定し、熱心な許可局員というか、株主様とも呼ぶべき方々に先行して購入してもらおうということにした。これも森野Pのアイデアである。
この資金を元手に、その後のプロモーション、そしてイベントの組み立てを考えようというわけである。
ありがたいことに、指定席は3日で完売した。
自分自身が携わるコンテンツとはいえ、私はそうはいっても自分のコンテンツの力を客観的に見ることはなかなかできない。だからこそ、第三者的位置の森野Pの意見を、なによりも信じることにした。
結局のところ、最終的にはいろいろな意見のなかで、だれの意見を信じるか、ということになる。
だからこそ、最高責任者は、身内にしたのである。

5月には、TBSラジオ開局60周年記念特番「ラジオ東京スピリッツ」に東京ポッド許可局で出演。
渡りに船である。
熱心に許可局を聴いてくださっているプロデューサーが、「ラジオとポッドキャストの間」というテーマで私たちをブッキングしてくださった。
これ以上ないタイミングで民放ラジオ、TBSラジオに東京ポッド許可局が初登場した。

6月の最初の週には、マキタ局員のラジオ日本のレギュラー番組「マキタスポーツのはたらくおじさん」に東京ポッド許可局、出演。
ラジオ日本の社屋が、あまりにも「許可局」とマッチしていておどろいた。

その後、6月19日「東京ポッド許可局 給湯室 男子会・女子会」を催し、この売上を持ってプロジェクターなどの調達のメドと、物販などの発注のメドが立った。このイベントは、男子限定、女子限定と限定をかけないほうが、比較的お客さんが入りそうだったのだが、ここはあえて実験してみた。
まるで受けるポイントが違うのがわかったのも収穫であったし、熱心な男性許可局員は、もはやネタなど求めていない、というくらいの真面目な鑑賞タイプのお客さんもいたことがわかった。
こうした、一番コアなところに来る許可局員たちによって、日比谷公会堂は、成った。
この給湯室のイベントでは、恥ずかしげもなく、所信表明をした。「ベタ」な熱意を語った。どれくらいの人に響いたかわからないが、私たちのやっていることは、予定調和でもなんでもなく、本当に博打であることを理解してもらいたいと思ったのだ。

この給湯室のイベントには、読売新聞文化部の清川さんが自主的に駆けつけてくださり、ネタの体だった「記者会見」は、本当の記者会見になり、読売新聞ではこのイベントを大々的に記事にしてくださった。
まずは動き出す、そうしたら志を共有する人は必ず助けてくれる。一人の力ではなく、出たとこ勝負の化学反応を楽しむ。そうしなければ、この日比谷公会堂規模のイベントは埋まらない。
こう考えてるところに、清川さんは来たくださった。


6月末には自由席を発売を開始。森野Pと相談した結果、すぐに許可局員証を郵送する特設サイトからの申し込みと、安心してチケットを購入できるイープラスでの併走。ただし、イープラスのほうでは、チケットは当日許可局員証と引き換える、ということとして、区別化をはかった。
イープラスのほうが、若干販売数が多かったのは、やはり安心感を求めてのことだっただろうか、あるいは振り込みの手間を考えてだろうか、いいデータも取れた。

7月に入り、下見を済ませ細部スタッフの確保に奔走、下旬には、資金をTBSラジオ後援を取り付けることに使用することにもした。ここでも大きな決断がいった。
知名度のない我々は、耳のこえたお客さん、よくラジオを聴く人たちに「イベントあります」と浸透させることが重要だった。
リスナー登録は25万を超えるとはいっても、登録していない人もいるし、何度か聴いて最近は聴いていない、という人もいる。
そういう人たちにもイベントの存在を知ってもらう、という「取りこぼしのない」宣伝を心がけた。
後援の話は、自分がTBSラジオに持ち込んで、契約もした。
いつもお世話になっているディレクターさんに、事業部の人を紹介してもらい、電話連絡をした上で、直接お会いしにいった。とても感じのいい、仕事の早い方が担当だったので、大変助かった。

7月末には、ラジオ日本「ラジカントロプス2.0」に「東京ポッド許可局」で出演。
ラジオ日本が誇る人気番組に、ポッドキャスト版ではシリーズ最長となる1時間半強のおしゃべりを配信してくださった。
テーマではなく、「許可局員」という人に分け入って紹介してくれたのはこの番組である。

支援者と理解者による化学反応は、少しずつ起こりつつあった。
計算以上のなにかが、起ころうとしていた。

8月には悲願のゲスト、宇多丸さん決定の報を出すこともでき、あとは具体的な作業を淡々とこなしていく。
宇多丸さんには、正面突破を試み、変なルートで探りを入れるのではなく、想いのたけをつづったメールをサイトにお送りした。幸いなことに、マネージャーさんが本当に誠心誠意対応してくださる方で、こちらとしては願ったりかなったりであった。

森野Pは物販のデザインから袋詰めまで、かなり動いた。
当日のシュミレーションを何度もして、スタッフの各パートリーダーを集めて会議もした。
各部署で生まれるひずみの調整もし、だれよりも時間を割いてこのイベントを着実に成功へと導いてくれた。

パンフにはコメントをいただく作業もメンバーで分担し、ここで新書館のM氏や、ライターの大山くまおさんなどもひどいスケジュールのなかお手伝いをしてもらった。

前日は、レッスンスタジオを借りて夜の12時から何人かのスタッフで物販の最終的な袋詰めなどをした。

そして、時は来た。
当日は快晴だった。

イベントは、開演前に勝負はついている。
これが私の持論である。





これだけの小屋。




処狭しと、あの古風な建物の、狭い椅子に座ってくださる方が、これだけ多く集まった。
ありがたすぎる許可局員。
ありがたいことに物販もよく売れた。これで赤字はほぼ免れた。
イベントを成功へ導く決定的な要素は、当然ながら、ほかならぬ、当日足を運んでくれ、時間を割いて、お金まで払ってみにきてくれる方々にある。


内容に関しては、
開演前には、総集編の音源を流し(みち局長、編集お疲れ様でした!)、
オープニングでは「東京ポッド許可曲」で登場、
この日のためにマキタ局員が書き下ろしたラップである。

そもそもが批評精神の賜物であるラップを、許可局がやることはむしろ必然だと、音楽に造詣の深い森野Pも、普段は無口なのだが、これだけは太鼓判を押してくれた。
不安は消えた。
私はただ歌詞を覚えるだけだった。ラップって難しいのなー。

そのまま冒頭30分までご挨拶トーク。もう曲以降はまったく打ち合わせしていないので、
内容はその日その体その脳で考えたことを出力するだけである。
ここでは、丸腰で芸人力を発揮するので、むしろ練ってしまったネタなどやってしまうと興ざめである。
そしてこの会場には、そのことの価値の重さを理解する人たちがこれだけ大勢集まった。

統一テーマは設けていたので、おのおのがなにを話すか考えてきたり、
でもいつもの「許可局」の雰囲気を壊さない感じでやりたいねという話だったので、
目先の笑いをとるのはグッとくらえつつ。
マキタ局員、鹿島局員、そして私、みち局長。発している言葉とは別の心の会話がなによりも心地よい。これは舞台に立つ人間にしかわからぬ快楽である。

ゲストにRHYMESTER宇多丸氏。
この方とはみんな、しゃべってみたいことがたくさんある。
そういう意味でも、この人しかないという、人選だった。
よくぞ、よくぞ、許可局に来てくださった。
ただただ感謝しかない。感謝などという言葉では足らない。
ギャラクシー賞を受賞している人が、こんなどこの馬の骨ともわからぬ生意気な芸人のイベントに、わざわざ降りてきてくださったのだ。
世辞でもなんでもない、「男気」と「楽しそう」という判断だけで、その嗅覚だけで登壇してくださったのだ。

あの中高一貫「巣鴨プリズン」の先輩でもある宇多丸さん、軽くプリズントークに花が咲き、
あとはこの日のために<オレには君が見ているものがこう見えている>という大テーマに沿い、
「シネマハスラー」という名物コーナーをなさっているだけあり、
「批評論」という話。
鹿島さんの気の抜け方も場内の笑いを誘い、かと思えば宮崎駿トークで一瞬にして沸騰する様は痛快だった。身内を褒めるのは気持ち悪いかもしれないが、
鹿島局員は一番効率のよいポジションで最大限の仕事をしてくれたと想う。
後日、宇多丸さんが「ウィークエンドシャッフル」で、このイベントの後日談を話してくださって、嬉しさのあまり卒倒しそうになったが、その話の締めとして、鹿島局員が参加していたHIPHOPグループ「イエローモンキークルー(YMC)」の曲をかけてくださったのは、まさに粋な計らいであった。
点と点は、どんどん線となり、面となっていく。

ゲストコーナーのあとは、許可局三人でトーク。
これは本当にいつもどおりのおしゃべりで。「メタ」から「ベタ」というキーワードが出てきた。
口火を切ったのはマキタさん。許可局のなかでもオーソドックススタイルではじまった。正面突破である。
お客さんを意識しつつも、また一方で意識しないようにと、そのあわいを揺れ動く。

各コーナーの間には、今回「大東京ポッド許可局への道」の動画を作成してくださったり、
マスコットキャラクター「きょかきょくん」をデザインしてくださった、
とぼけレトロでお馴染みの「ふりふり組織」さんによる動画も流した。

すべてが、この「許可局」を愛する人たちの手によって成り立った。
これはもはや革命である。

内容に関しては、
ヤノ・オン・ウェブさんというサイトに詳しい。
この方は、私のツイッターに、こういう記事を書きました、とお知らせしてくださいました。
読んでみると、なかなかに許可局員ぽい理屈っぽさと深読み加減で、普段自分のイベントのレビューなんかには目を通さないものだが、
許可局に関しては、受け取った許可局員たちの反応まで含めて許可局だと思うので、こうした反応があったのは嬉しい。








この日のために作られた「きょかきょくんTシャツ」を着てしゃべる3人。

かくして、これほどまでに知名度が少ない私たちは、2000人規模のイベントを成立させることができた。
これもひとえに全国の許可局員たちのおかげである。

本当に、このような舞台に立てるのは、お笑い芸人でも人生で一度あるかないかである。
自分たちをメインとして見に来てくれるようなイベントは。

売れてからなら別の戦い方もある。売れていなければそもそもできない。
私たちは、いま、このタイミングでしかできない、「売れかかり」状態だからこそできる。
というか、これは事実として、我々は売れかかってもないのだけれど、
少なくとも自分たちの手で作り出したコンテンツを、少しは知っている人がいる、という状態にまではこぎつけられたわけである。
そしてそれを可視化すべく、大勢の人を集めるイベントというものを企てた。



一般的なマスメディアは、「マス」というだけあって、
上の三角のヒエラルキーのなかで、まっさきに一番下の斜線部分の人数を相手にすることを考える。
マスメディアの恩恵にあずかる人間のなかで、「理解力に乏しい」と言われるターゲットの人たちである。
これをおさえると、テレビでいうなら、理論上、視聴率20パーセントはいくわけである。
理解力に乏しい、というのはやや言葉が強いが、要するに、ゴールデンタイムに家にいて、まだ社会的知識が薄い人たち、
要するに若年層である。

結局のところ、ここを相手にするためには「わかりやすくすること」をメディアは心がける。
当然のことだろう。
しかし、これは「わかりやすさ論」でもお話したことであるが、当の制作者たちのなかでも、
「わかりやすさとはなにか」という議論はそんなに徹底されていないように思う。

日本人にわかるためには日本語でやる。
バカでもわかるためには小学生の知識でもわかる説明をする。
頭を使わない画作りをする。
視聴者に負担を強いない構成にする。

いろいろ考え方はあるだろう。
しかし、頭を使えばわかること、少し想像をすればだれにでもわかることすら、排除される傾向にあるのも事実である。実際、お笑いなどでも、考えオチなどは制作者には「わかりづらい」とはねられる場合もある。この傾向は、お笑いの将来性を摘んだともいえる。しかし、そうではないやり方だってもちろんあることは私は力説したい。

上記のような「わかりやすさ」信奉者の口癖は、「オレは面白いと思うけど、これは出せないわー」である。
まったく自分の目線がどこにあるかわからない言い分なのだが。
信奉しているのだから、否定もできない。その思い込みはもう宗教的なのだ。
たぶん、この手の人たちとはわかりあえない。なにせ「わかりやすさ」という定義も曖昧なまま、「わかりやすさ」という言葉の前に思考停止なのである。
情報をテロップで拾って、映像と文字という情報の足し算をすることが「わかりやすさ」なのか、情報をなるべく削って映像だけで表現するのが「わかりやすさ」なのか、そのわかりやすさの哲学を持つ人は少ない。少ないながらも確実に存在するのだが、宗教的に「わかりやすさ」を標榜する人に、哲学を持った人はいない。「わかりやすさ」を徹底するのであれば、「エンタの神様」くらい徹底したなにかの哲学を感じさせて欲しい。

「わかりやすくしろ」、そう教育され、その世界しか知らず、またそれで正解を出してきたと思い込んでいる人たちだからだ。

いづれにしても、ここの層を相手にしようとする表現者たちは、もう供給過多である。
わざわざ私たちである意味はあまりない。
それでも需要があれば、私はいつでもやる気持ちはあるのだが、当然リサーチャーも知名度を優先してくるので、よほど志が高く勇気のある制作者ではないと、私のことは使わない。
その変わり、使っていただける場合は、念入りにリサーチしださっているので仕事はしやすい。もちろん、私は私を座組に入れてくれた意図を汲み、最大限の努力をする。
私の仕事がほとんど「指名」が多いのはそのためである。

とにかく無根拠にこのターゲットを狙うことを前提としている「わかりやすさ」教は、私は視聴者や受給者をバカにしているとしか思えない。子どもだろうがなんだろうが、わかろうと思う判断力のある人は確実にいる。
「わからない」=「つまらない」という層は、少なくとも私のようなタイプの表現者には与しにくいことは自覚している。
しかし、響く情報は、「受動的に与えられたもの」ではなく「積極的に吸収したもの」であると私は考える。このターゲットにだってそういう人たちがいることを忘れてはならない。

しかし、ここをターゲットとしている制作者には、柔軟性はある。「知名度」さえ得てしまえば、どんなにタブーとされているものでも、出してくれるのだ。
どこまでも「わかりやすい」人たちである。
きっと、そもそも視聴者の感覚に近い人たちが、創り手にまわっているのだろう。
これはこれで仕事をしてみたい気持ちは山々なのだが、現状、私には声がかからない事実は認めなければならない。
私は、いつでも戦う準備だけは怠らない。





私が生涯のターゲットとしたいのは、この中間層である。
なんつーざっくりとした図だ、と改めてひどいなと思うのですが、このブログをわざわざ読んでいる人は、だいたい言わんとするところはつかめていただけると思います。

ここをどう定義しているかというと、私は「年に一冊くらいは新書を読む人」と位置づける。
あるいは「ラジオというメディアに興味がある人」である。
一方的な情報受給者ではなく、自分の必要とする情報を積極的に選択し、とりにいける人たちである。
私から言わせれば、ライブに足を運んだりする人もそう。
「自分」という自意識が明確にある人である。

簡単に言ってしまえば、「好奇心」のある人たち。

むろん、この層はラジオとの相性がよい。
私たちが宇多丸さんを、運命の一夜の相手にお願いしたのにも、このような理由からである。
また、
ポッドキャストという媒体の特性上、そもそもなにかおもしろいものを見つけたいという欲求がある人が、「東京ポッド許可局」を見つけ出しているのだ。

この人たちは、一番下の層に比べれば、人口も少ないし、テレビもそんなに見ない。
具体的に想定するのは、
10代20代の知識層から、30代以上の「自意識」層である。

ちなみに、一番上の部分の人たちになると、新聞を毎日ちゃんと読んだりしている人種になる。

商売としては効率は悪いかもしれないが、
この人たちは自分の好きなものには貪欲である。
私がメッセージしたいのは、まさにこの層である。
しゃべってて楽しいから。そして同世代だし。
もうきゃぴきゃぴした感じの時間をすごすより、落ち着き始めいろいろなことを考えはじめた人たち。
マスメディアはこの人たちを相手にしなさすぎる。
でもビジネスとしても考えてみていただきたい。この人たちは、ほとんどが定職をもち(ほんとにそうなんだろうかという一抹の不安はある)、自分の好きなものには自分のお金を投下できる人たちなのだ。
もっとこの人たちのほうを向いた、掘り下げた文化というものを意識してみてもいいと私は思うのだ。


自分に置き換えてもそうなのだが、テレビを見ないのではない、見たいテレビが少ないのだ。
だから、NHKとかテレビ東京とかTOKYOMXがおもしろく見える。
あとはアニメとかCSとか趣味のメディア。ラジオもそう。

この「東京ポッド許可局」の実験は、まさにこのあたりのターゲットを、掘り起こせないかというところにある。これは個人的な考えであるのだが。



もし商売として成立させるなら、この中間層をもう少し拡大させる必要がある。
しかし、
「拡大させる」=「わかりやすく薄める」とは私は考えていない。
何度もいうが、この「多くの人たちに響くもの」=「わかりやすく薄めたもの」という考えは、
あくまで現段階でマスメディアに携わる人たちが知っている、もっともベターな手であるかもしれないが、
私はそれをベストではないと考える。

大それたことを言えば、手法としてパラダイムシフトを起こしうるものを、私は創りたい。

多くの人たちに響くものは、なんならより濃くしたもの、より具体的なものであると私は考える。
そういう実験をするチャンスくらいは、今後欲しいなと思っている。
こういったコンテンツに足らないのは、その番組の存在を知ってもらう「キッカケ作り」が上手くないだけで、一度知ったら絶対に忘れられないのだ。


ここまで手の内を明かすのは、正直こんなブログレベルでやるのは良くないなと思いつつ、
しかし許可局員として、こうした「メタ」なことを言っておいて実践することの泥臭さを味わってもらい、
策士が策に溺れていく様まで見届けていただきたいからである。

「芸人ビジネススキーマ」は、もう大企業が主導してできつつあるように見える。
私たちは、そのスキーマ通りに展開をせず、
新たなスキーマの確立を、いま、しようと試みている。

上述の通りに、メジャーな文法とは真逆の、インディー文法での「手間」をかけまくったスキーマである。
しかし、我々が対抗し、いままでにないものを創りあげようとするのなら、手間を惜しんではいけない。
手間、そしてそれを達成するのに必要な情熱は、必ずや多くの人の心を動かすに違いない。

海原雄山も言ってたもん、「人の心を動かすのは、またそれも人の心だ」と。
海原雄山スキーマである。
ちなみに、これをスキマ商法とも呼ぶ。スキマスキーマって、言いたいだけだったが、無理があったかもしれない。

このイベントが、大実験であることの意味が、これまでの一端のご紹介からでも、推察していただければ幸いである。

業界のリーディングカンパニーではない以上、そして時代が変革期にある以上、いままでのバブル的手法、そして物量作戦での戦い方では、微力な企業は近い将来崩壊する。
しかし、そうした企業も、こまわりの利く、泥にまみれた、とことんまで手間をかけた、いままでとは違う手法を試す価値はあるのではないだろうか。


そして、このイベントは、それを企業ではなく、個人の集合体で催した。

あの日集まった許可局員たちは、その実験の共犯者である。






献花はビックリするほど少なかったのですが、私たちの知名度ではいたしかたない。
むしろこの時点で献花するほどの人って、そうとう鼻が利く人だと私は思う。
桃井はるこさん。6月に「もこもこ60分」に出してもらった際に、本をお渡ししたところから、許可局をものすごいスピードで吸収してくださった、まさにどの道にもヲタ気質で猛進する人なのだなと改めて実感した。ありがたい。



WOWOW「えんすと!」様。マキタさんと鹿島さんが、WOWOWに出た。
ありがとうございます。



株式会社アーケードアタック様。ありがたい。感謝。



TBSラジオ「ラジオ東京スピリッツ」様。
開局60周年記念に、東京ポッド許可局の1時間特番をしてくださった、まさにラジオの雄。
ありがとうございます。

献花、以上(笑)!


このイベントに関しては、まだまだ語り足らぬことがたくさんあるのだが、
いつまでもああだこうだ考えてしまっていては一向にアップできないので、ひとまず今回はここまでにしておきます。

今後の私たちの活動は、もちろん世に出たい、というのもありますが、許可局は変わらず展開していく所存です。

いま、
「東京ポッド許可局」という存在は、知る人ぞ知る、
もし職場で、あるいは知り合いとの会話のなかで、たまたま「東京ポッド許可局ってのあってさー」と言った場合、知っている人がいたら、
一気に距離が縮まるくらいの存在であろう。
これが、だれでも知っている番組になったりしたら、そこまで距離は縮まらない。

正直、このくらいの存在感もとてもいいし、
最近、テレビ制作者からも「許可局、聴いてますよ」と耳打ちされるくらいにはなってきた。
共通言語としては、申し分ない力を発揮しているコンテンツだと思う。

しかし、もう少し、
「タマフル」や「タモリ倶楽部」や「熱中時間」や「カンブリア宮殿」くらいは、話題にのぼる存在になりたいと思う。私たちが高校生だったことの「ガキの使い」や「夢で逢えたら」な感じでもいい。

それくらい、中間層を広められたらいいなと思う。

私たちがしてきたような、信頼できるスタッフと一緒になにかを創るという手法は、必ずやまだどこか業界にいると信じている。
「仲間」はまだ、雑誌やラジオやテレビにもいるはずである。
志はジャンルを超え得る。そう信じて仕事をしている。

私たちタレントは、決定権のない哀しい生き物である。よほどの頂上に登りつめないと、自我は出せない。
だからこそ、支えてくださるスタッフとお客様がいないと、成り立たないのだ。



メジャーになると途端に応援する気がうせる人たちがいる。
私はそれを「サブカル体質」と呼んでいる。
これはオタク体質と似て非なるもので、要するに「へそ曲がり」なだけである。

許可局員には、そういうサブカル体質からの脱却もしてもらおうと私は努力したい。
なんでって、やっぱり応援してもらえるのは、嬉しいことだから。応援してもらえなくなるのは、かなしいことだから。

私たちがやっていることは、ドキュメントバラエティーである。

正直、私はほかのコンテンツでも、このような大イベントを考えた時期が数回あった。しかしいずれも、参加者の合意を得ることはできなかった。
だからこそ思う、おなじ夢を見ることができる人たちとしか、前進はできない、と。

現状維持は後退、かといって安定は興味をそぐ。
間違いなく、私たちはこれからの数年、ライブでは無駄打ちができないほど状況が逼迫している。
だからこそ、追いかけるのが楽しい存在である。
なにを意図し、なにをしているのか、ひとつひとつ吟味し、勝負をかける。
たぶん、この業界の「周辺」的存在としては、いま一番異色な手法で山を登っているクライマーである。
みんなが登っている尾根とは、180度違う尾根からのアプローチだからである。

スピード勝負ではない部分で、カメラで抜かれるべきアプローチであろう。
そういう自負を持ってやっています。

オフィス北野を磁場にします。

みなさんが半信半疑ながら信じたものが、正しかったことを証明する旅は、まだはじまったばかりである。


8/28、あの日比谷の夜に集結してくれた許可局員たち、本当にありがとう。


長文失礼しました。
最後まで読めた人はすごいと思います。というか暇すぎると思います。

☆Thanks☆

森野誠一(製作総指揮)、
ひゅうい、
ふりふり組織/板本さん/ひゅういの家の華道教室の方/大山くまおさん
サードシングル 小沢、田中
内野ファンタジー/宇野コーヘー
清水さん(物販リーダー、売上表作成など)
吉成さん(受付リーダー)
吉瀬さん/一宮さん
チャンス大城 清掃局員
セクシー川田 あぶない局員
中村シュフ パート局員

富山さん(音響)/志佐さん(照明)

有元さん/矢野さん
孤高のコーイチロー/パープルタウン 河原/まてぃーに 橋本、嶋田/
温泉たまご 山下、川口/馬鹿よ貴方は 新道、平井/湯川セイント☆セイヤ
小杉まりも/マザー・テラサワ/セクシーJ
山崎さん/藤巻さん/牧野さん/横見くん
脇野さん/河原さん/やっさん/リナさん

読売新聞清川さん、新書館Mさん

宇多丸さん、宇多丸さんのマネージャーさん。

全国の許可局員たち。

アンドモア。

posted by: サンキュータツオ | フィールドワーク | 01:36 | comments(7) | - |-
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