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「逆説」論

 〜「逆説」論〜

逆説(パラドックス)が好きである。

■飛んでいる矢は止まっている。
 (極限まで瞬間を切り取っていった場合、その瞬間は矢は止まっている)

■髪の毛が一本もない人はハゲである。
 ハゲの人に一本だけ髪の毛をつけてもハゲである。
 ハゲの人に二本だけ髪の毛をつけてもハゲである。
 …(これを繰り返していく)
 ゆえに、すべての人はハゲである。

■「おじいさんの古い斧」は、刃を3回、柄を4回交換していても、
 それでも「おじいさんの古い斧」である。

逆説とは、一見間違いに見えるが、真実(らしい)もの、である。
つまり、「直感」的には違和感があるけど、ちゃんと考えると正しい(そうな)もの。

人には、直感と理性がある。
これが私には不思議だ。
他の動物と違って、人間には「理性」というものがあり、論理でもって世の中を変えてきた。
しかし一方で、動物としての本性である「直感」が、少なからず残っている。
いや、「直感」はDNAに組み込まれた経験値、そして生まれてからの経験の集合体、と考えれば、「人間の直感」とて、他の動物と違って「人間的」なのかもしれない。

私は、小さいときに逆説に魅入られた。
論理のおもしろさに心を打たれた。これは直感的なものかもしれない。
それから、私は論理の虜になった。

しかし最近、「直感」のおもしろさにまた魅入られている。
「逆説」のおもしろさは、聞いた瞬間に「ん?」と直感に訴えかえる理屈であるという点だ。
なぜそのような直感があるのか。
そしてその直感のほうが正しいかもしれないという事実。

私にとって「おもしろい人間」とは、「直感」と「理性」のバランスがおもしろい人かもしれない。
「直感」に偏った人間。「理性」に偏った人間。
しかし一番味わい深いのは、「直感」と「理性」が半々の人である。

まず結論や主張は「直感」的に定める。
しかしそれをきちんと「理性」で裏付けする人だ。

「これが正しそうだ」→「論理的に正しいと証明しちまえ」の発想の人である。

昔、パラドックスを考えた人たちは、みんな論理的な人間だったのではないかと思っていた。極端に左脳型の、めちゃくちゃ理屈っぽい人だと思っていた。
しかし、最近になって思うのだ。
もしかしたら、実は「直感的」に逆説を考えて、理屈は後付けだったのではないだろうか?

そもそも、「このパラドックスおもしろくね?」と考え付くような人間である。おもしろさんであることは間違いないと思う。

しかも、昔ギリシャにはパラドックスを発見することを生業にしていた人たちがいたのだ。
コロシアムみたいなところに人を集め、「こういうパラドックスどうだ?」と発表してお金をもらってた人たちがいた。
だれもその理屈を反駁できなかったら、「すげえこいつ!」となるわけである。
コロシアム大喝采である。
なんてライブ、なんてギグがあったもんだ! おとぎ話だ。
レトリックの歴史もここからはじまる。
こんなことを生業にしていたのだから、そうとうのお調子もんであることは間違いない。
聴衆の面前で反駁されても、きっと「てへへっ!」と舌を出してバツが悪そうに退場していただけに違いない。
いまでいえば「芸人」である。
人が思いつかないような屁理屈を、公衆の面前で披露することを職業にしていたのだから。やっていることは、言葉遊びにすぎない。
そんな言葉遊びのなかから、「直感」というものを、論理的に受け止めていた人たちに違いないのだ。

人間には、「直感」があるからおもしろい。
そして、「理性」があるからもっとおもしろい。
と思いませんか?
posted by: サンキュータツオ | ★コラム | 23:41 | comments(0) | - |-