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マキタスポーツ単独ライブ『オトネタ』を終えて 〜伝説の夜〜

マキタスポーツ単独ライブ『オトネタ』を終えて 〜伝説の夜〜

マキタスポーツ単独ライブ『オトネタ』が終わった。
2010年4月26日、北沢タウンホール。

アンコールが起こるお笑いのライブなんて、いままであっただろうか?

最後のネタが終わり、エンディングのVTRを終え、演者が頭をさげて舞台を立ち去ったあと、最初半信半疑であったお客さんたちのオベーションは、なかば本気を帯びてきていた。
鳴り止まなかった。
こんなライブがあっただろうか。


私は今回、このライブに構成として携わった。
ライブの構成、という仕事がよくわからなかったし、もちろんはじめてであったのではあるが、年が明け、正月気分が落ち着いたころに、マキタスポーツ本人から依頼を受けたので、いい加減なもので二つ返事で「やらせてください」と言ったのを覚えている。

今回は、「構成」という立場から、恥ずかしげもなく自分に感情移入して、今回のライブを振り返りたい。

マキタさんとは、お笑いをやりはじめた時期も一緒、ある意味素人として地続きに出た『浅草お兄さん会』でデビュー(ということになるのだろうか?)したのも一緒、いまでも『東京ポッド許可局』というポッドキャストを一緒にやっているし、事務所もおなじである。

組閣で言えば、完全に「お友達人事」と映ってしまう危険もあるし、
本職の構成ではなく、芸人がそこに入ってしまうことによって私のプレイヤーとしてのイメージもややもすると変化してしまう可能性があったのだが、
それでも私がこの話を受けたのは、私がだれよりもこのマキタスポーツという人間を理解している、という自負があったからだ。

「だれよりも」は言い過ぎかもしれない。
「どの芸人よりも」と言ったほうがいいかもしれない。
お互いのネタを観察し、意見をし合い、マキタさんのネタの進化の過程、やろうとしていることの進化の過程を、私なりに解釈できていた、と言ったほうがもっと正しい。
「私のなかのマキタ像」というものが、少なくともほかの芸人よりは明確に見えている、と私は思っている。

発想の傾向、いまこのタイミングで単独を打つ意味、訴求したいポイント、ネタの狙い、この10年ほどずっと見てきた人間だからこそ、説明不要な部分も多い。
また、兼ねてからマキタさんのネタの単独に関しては、「100%を出し切れてはいなかった」と私は本人に伝えてきた。喧嘩したこともあるほどだ。マキタさんのほうがずいぶん年上なのに。
そういう関係性を築かせてくれた。
私にとっては、数少ない「言いたいことを言える」相手であるのだ。

ところで、北沢タウンホールという会場は、客席数約300という、これから本格的に世に出るには、打ってつけの会場であり、名だたる芸人が単独を催す場所である。
で、ありながら、天上が高く、笑いが拡散するために、なかなか客席があたたまるまで時間がかかる、本当の意味で「芸人力」が試される場でもある。

最初は、できるネタ、やりたいネタ、やっておくべきネタ、すべてを書き記すという作業からはじめて、ネタの選別、そしてネタの順番、取捨選択からはじめた。
音楽や興行全体に関しては、マキタ学級の森野氏が構成で入っている。
ネタに関しては、おなじ芸人からのアドバイスとアイデアのほうが良かろうという判断で私が入れられているはずだと解釈し、
初期の段階で、「序盤にあたためきること」を提言した。
ネタの選別や配列に関してもライブ全体の統一感とシンプルさを重視したいと宣言したら、マキタさん本人もそういう考えだったらしく、すべてが自然に決まっていった。

ネタそのものに関しては、私は一切なにもしなかった。
要求があったものに応えただけで、私の仕事はそのネタをいかに最大限効果を発揮できるように魅せるか、といったものにすぎない。

一緒にネタを作ってしまうと、ネタに感情移入してしまい、非情ではいられなくなる。
そのことは、自分自身もプレイヤーとしてよく知っているし、マキタさんとも一緒にネタをやったこともあるので、お互いが言わずとも意識できていたことかもしれない。

なので、適度な距離感、当事者でも第三者でもない、「第2.5者」くらいのポジションを保ったほうがいいな、と思っていて、私の本業のほうでも忙しくしていたこともあり、その距離感は見事に保たれたと思っている。

細かいネタを詰める作業には参加せず、ライブ10日を切ったときの本格的な稽古を見て、最終的に大胆な構成の変化を提案した。マキタさんは最大限それを受け入れてくれた。
意図が理解し合える関係って、なんて素晴らしいのだろうと思った。
結局その後も構成の変化を一度した。

あとはネタの完成度をあげる作業だけで、フリ方や仕込み方に多少のアドバイスをした。あとどうしてもCHARAが見たいとか、尺調整とか、そういうファン目線的なことを言いたい放題言っただけ。

頭のなかで何度もライブをシュミレーションし、念には念を入れた自己内省を経て、そっと本人に伝える。
それだけの作業だった。

この10年、マキタスポーツがやってきたこと――ピン芸人としての活動、マキタ学級としてのバンド活動、お父さん業……
ポリシーやプライドはひとまず置いておき、いろいろなことを試しては改良し、捨て、生み出してきた試行錯誤の日々。

そのすべてを意味あるものにしたい。すべき。
あのライブに関わったメンバーはみんなそう思っていたのではないだろうか。
ネタのアドバイスと構成表の作成に関しては、ゴージャス染谷さんという本業(元芸人)の構成さんも入れてくれたので、私の負担はホントに少なかった。
なにかをしたといえばしたといえるし、なにもしていないといえばなにもしていない。

自分なりに、距離感を保ったまま、本番当日を迎えることができた。
当日までには、これは成功だ、とみんなが自信を持って言えるものができたと思う。
ライブというものは、前日までに勝負はついているものなのだ。

いままで最高のお客さんであったと言っていい。
それだけ自分に対する期待値を上げ、プレッシャーを自らのかけていたマキタさんはホントにすごい。

狙いはすべて理解してくださり、こちらの想像を上回るお客さんのテンション。
心配していたことは、開始10分で吹き飛んだ。
ホントに、客席はその演者を現していると思う。

「お客さんは神様だ」というが、それは自分が神様であることの裏返しなのかもしれない。
お客さんは鏡なのだ。

演者の「本気」と「狙い」が、すぐに伝わり、およそお笑いライブのイメージとはほど遠い、メジャーリーグとかサッカーの試合を観戦にきているかのような会場の雰囲気。
仕掛けた側の想像を大きく超えたリアクションに、時間は速度を速め、ちょっと足らなくなった。

そして、終わってみたら、前代未聞のアンコールである。
これが、この10年、マキタスポーツが築き上げてきたもの、そのものであった。
彼にしかできない、彼にしか作り得なかった「作品」そのものだった。

形に残らない、儚い「ネタ」という生き物は、どうしてもお客さんという共犯者が必要だ。
ピン芸人のマキタさんは、そういう意味で最高の「相方」を手に入れていたのだった。

あの場にいた人ならわかると思いますが、もはやどんなコンテストや賞レースもくだらなく見えるくらい、あれだけ「熱狂」させられるピン芸人は、ほかにいないのではないだろうか。

今回の『オトネタ』、間違いなく後世まで語り継がれる「伝説の一夜」になる。


アンコールの拍手に、舞台監督さんは「どうすんのこれ?」と、文句を言うように粋に登壇を促した。

その時、袖にいる私はあるアイデアが思い浮かび、それをマキタさんに伝えようかどうか迷ったが、やめといた。
これで終わりじゃないから!

マキタスポーツの戦いは、まだ第1ラウンドが終わったにすぎない。
次を楽しみにしようじゃないか!

というわけで、今回の「構成」という仕事、楽しかったです。
贅沢な立ち位置で関わらせてくださったマキタスポーツに感謝。


それにしても、
かっこ良かったなあ。

おっと、私も演者だ、負けていられない。

ひとまず。
そんなマキタスポーツや私「米粒写経」も出るライブ
オフィス北野若手主催の
『フライデーナイトライブ』、5月28日(金)にありますので、要チェクしな〜、首にネギ巻いて寝な〜。



って、告知かよ!

posted by: サンキュータツオ | フィールドワーク | 22:27 | comments(8) | - |-
◆やってまいりました 東京ポッド許可局時評、2010年04月版
やってまいりました、東京ポッド許可局時評、2010年04月版
 
マキタスポーツ、プチ鹿島、サンキュータツオの3人による、どんなに流行っても絶対タイトルを噛むラジオ、『東京ポッド許可局』、今回は不定期的に行われる「東京ポッド許可局時評」。
PCさえあれば、機種・メーカー問わずだれでも聴けますよー★

下のリンクをクリックしたら、無料で聴けるページに飛べるよ!

【東京ポッド許可局時評 2010年04月】

※2010年4月10日(土)に行われた、東京ポッド許可局 ポッドキャストリスナー登録10万人突破記念イベント
『100000ポッド許可局』で公開録音された、「東京ポッド許可局時評」をお送りいたします。第1部、第2部で行われたものを繋げてお送りいたします。

これからも東京ポッド許可局をどうぞよろしくお願いします。
ご質問、ご要望に関してもお応えしております。
全国の許可局員のみなさまのご意見は、tokyo-pod@hotmail.co.jpまでお寄せください。
お待ちしております。

【許可局からのお知らせ】

4月2日(金)より、「ラジオデイズ」にて、東京ポッド許可局の過去の放送ダウンロードサービス(有料)が開始されました。この時代の風に乗り遅れぬようご贔屓のほど、よろしくお願い申し上げます。


【第16回“おしりおっぱい”論】
【第17回“オカマ”論】
【第18回“品”試論】
【第19回“こども”論】
【第20回“おつりスッキリ”論】

http://www.radiodays.jp/item_set/show/352


先日の100000ポッド許可局で販売した「東京ポット許可局」公式、着やすいポロシャツのウェブ販売が決定しました。来週日曜日より販売いたします。       



<解説>
〇2010年4月11日、「100000ポッド許可局」のイベントで公開収録された、
お客様窓口に寄せられたメールにお応えする、「東京ポッド許可局時評」。

全部は紹介しきれなかったのですが、お問い合わせ窓口にメールをくださった皆様、
誠にありがとうございます。

今後とも、東京ポッド許可局をどうぞよろしくお願いいたします。

posted by: サンキュータツオ | お知らせ | 15:23 | comments(0) | - |-
ラジオの中継に出ます!
〇明日、
4月20日(火)
と、
4月22日(木)、
TBSラジオ『荒川強啓のデイ・キャッチ』、
16時代のニュースランキングのコーナーに、中継で出演いたします。
AM954です。
radikoでも聴けますよ?

ラジオの中継レポートは生まれて初めてです(しかも生放送!)。
是非ドキドキしながら聴いてみてくださいませ。
posted by: サンキュータツオ | お知らせ | 13:55 | comments(2) | - |-
◆母国の人間にしかわからぬ、母国の味、「ソウル」  東京ポッド許可局、第124回配信 
イギリス人が撮る、イギリス映画の魅力って?
『東京ポッド許可局』、第124回配信 
 
マキタスポーツ、プチ鹿島、サンキュータツオの3人による、どんなに流行っても絶対タイトルを噛むラジオ、『東京ポッド許可局』、第124回配信。PCさえあれば、機種・メーカー問わずだれでも聴けますよー★

下のリンクをクリックしたら、無料で聴けるページに飛べるよ!

第124回“母国”論

【本日のキーワード】
イギリス/シャーロック・ホームズ/リドリー・スコット/ティファニーで朝食を/小津安二郎/吉幾三/マラガ/軍艦島/ナイン/幕末太陽傳/川端康成/ミス・ユニバース/カレーライス/ベッケンバウアー/オロナミンC/長濱博史/どぶ/浅田真央/浮世絵/広重の第三の目/ジャイアント馬場/女子高生/しんぼる/歌舞伎/林家正楽

「イギリス人が撮るイギリス映画」のニュアンスの話から、母国と外国の話。   



<解説>
〇この「母国論」、ここ最近の許可局では屈指の「お堅い許可局」版の名作だと思っております。
久しぶりにしゃべったあと目が冴えて眠れませんでした。

劇場版『名探偵コナン』を見たら、『シャーロックホームズ』も見ようと思います。

posted by: サンキュータツオ | お知らせ | 14:40 | comments(0) | - |-
100000ポッド許可局

東京ポッド許可局、リスナー登録10万人突破記念イベント
『100000ポッド許可局』、
ご来場いただいた許可局員(お客様)、誠にありがとうございます。

昨日の『コレカミ!』とは打って変わって、本日はファン感謝祭なノリのイベント。
朝までの打ち上げを終え、心持ちを新たに、会場に到着。

第1部 16:00〜18:00
 「東京ポッド許可局時評」(公開収録、Ust配信)
 「好きな“ジュース”ベストテン」
 「R-1グランプリ2010論」

中休み(Ust配信)

第2部 19:00〜21:00
 「キャベツ試食」
 「だれにも言えない小朝論」
 「東京ポッド許可局時評」

このようなイベントでございました。

我々を愛してくださる許可局員と、受け身が取りきれない感じの私たちの間合いをつめていく作業、それが今日のイベント。
温かいまなざしで聴いてくださった方々多数。
なかには遠方からおいでくださっている方も。会場までお菓子を郵送してくださったり。

新潟ポッド許可局はやりたいところです。

この許可局員のネットワーク、出会いは大事にしたい。

用意したボールペンはまさかの完売。
おしゃれなポロシャツも予想以上の売れ行きで大変助かりました。

100410_1837~0001.jpg

写真は中休みで、楽屋でマキタ局員が作った、「キャベツ論」でお馴染みの「パキュパキュキャベツ」。

考えてみれば、許可局単体でのイベント開催は初。
その記念すべき日に、時間とお金を割いてきてくださった許可局員たち、サンキュー☆







posted by: サンキュータツオ | フィールドワーク | 00:51 | comments(4) | - |-
本日、『100000ポッド許可局』
 本日は、「東京ポッド許可局」ポッドキャストリスナー登録10万人突破記念イベント
『100000ポッド許可局』です。

16:00スタートと、19:00スタートです。
チケットはすでに完売しております。

ご来場の皆様方、どうぞお楽しみに!
posted by: サンキュータツオ | お知らせ | 12:34 | comments(0) | - |-
『コレカミ!』ご来場ありがとうございました。

9日(金)『コレカミ!』、
ご来場くださった皆様、
誠にありがとうございました!

番組は、

・舛成孝二監督
【アニメーションにおける「演出」という仕事】
・国井咲也 
【この『小道具』神! 〜キャラクター・デザインとしての使用銃器 デューク東郷は果たして暗殺者か〜】
・松崎+しげる
【このニコニコ動画、ネ申! 〜再現MAD作者の愛 アイマス動画を中心に〜】

というものでございました。
この6月、劇場版アニメ『宇宙ショーへようこそ』が公開される舛成孝二監督。
4年のうち、2年は絵コンテを描いていた、という、「なんでそんなにかかるの?」といわれていたものが、全員が見ると「よく4年で完成したね」と感想を言う映画。
私も試写で拝見して全身から「汁」が出ました。

そんな舛成監督も、普段はなかなかお話なさらない「演出」のこと、ご自身の考えを、自慢するわけでなく、恥ずかしがるでもなく、淡々と、たっぷりお話してくださいました。
歴史的一夜でした。

イベントのレポートは、改めていたします。



出演者一同。

前列 左から
 ノトフさん、舛成監督、しげる、藤岡麻美さん
後ろ列 左から
 セクシー川田、タツオ、国井咲也、松崎克俊

女装が二人もいるライブって(笑)


今回、かねてから切望していた、国井さんのライフルトークが聴けたのも、記念すべき一夜。
もっと評価されていいオタクであり、芸人だと、個人的には思っております。


お忙しいなか、ご来場くださった皆様、誠にありがとうございます!




posted by: サンキュータツオ | フィールドワーク | 12:25 | comments(4) | - |-
『コレカミ!』チケット完売
おかげさまで、明日開催の
サンキュータツオ主催 二次元カルチャートークライブ
『コレカミ!』
のチケットは完売いたしました。

ありがとうございます。
ご購入いただいたお客様、絶対に裏切らない内容となっております。
どうぞお楽しみに。
posted by: サンキュータツオ | お知らせ | 18:10 | comments(0) | - |-
今日の戦場
100406_1700~0001.jpg
本日は新宿二丁目の「道楽亭」にてプチ単独ライブ〜☆

会場はこんな感じのとこでした。
私も初めて来ました!

だって……二丁目ではたぶん……モテてしまいそうな気がするから!

さーて今日はなんのネタやるかな。

ゲストは裁判傍聴芸人の阿曽山大噴火!!

これは素晴らしいゲストですよ。
阿曽山の話を20分くらい聞けるだけで今日のライブは成功です。
posted by: サンキュータツオ | フィールドワーク | 17:05 | comments(7) | - |-
◆“美人”とは気の毒である。 東京ポッド許可局、第123回配信
 “美人”とは気の毒である。
『東京ポッド許可局』、第123回配信 
 
マキタスポーツ、プチ鹿島、サンキュータツオの3人による、どんなに流行っても絶対タイトルを噛むラジオ、『東京ポッド許可局』、第123回配信。PCさえあれば、機種・メーカー問わずだれでも聴けますよー★

下のリンクをクリックしたら、無料で聴けるページに飛べるよ!

第123回“美人”論

【本日のキーワード】
アシンメトリー/切れ長/吉永小百合/『おとうと』/小津安二郎/藤(富司)純子/ラブプラス/動物の森/原節子/後藤久美子/新垣結衣/正調美人/小雪/脇の下/広末涼子/AV嬢/真木よう子/林真理子/税務署

美人とはなにか?
正調美人とはどこにあるのか?




2010年4月10日(土)15:30開場/16:00開演@新宿、シアターミラクル
東京ポッド許可局 リスナー登録100000万人突破記念イベント
『100000ポッド許可局』
追加公演、『フライデーナイトライブ』で手売りのみ発売。終了。



<解説>
〇美人が気の毒でならない。
美人は、自分では気づかないが、まわりの空気を変えてしまうほど美しいから「美人」である。

「美人」は、美しい、という理由だけで、人に距離を置かれてしまっていることを知らない。
たとえば、私のような男子校育ちのへたれ男子は、「こ、こんな人と話すなんて滅相もない! つか、なにしゃべっていーかわかんねえよ」である。

以前、大学の先輩に「美人」がいて、その人は卒業するとき、
「楽しかったは楽しかったけど、みんな私と距離を置いていたのが、悲しかった」
と言っていた。

気の強い美人である。
気の強い、空気の読める美人である。

しかし、このような美人は稀である。

美人は自分がうすうす「美人」であることに気がついているし、「美人」といわれたときの受け身の取り方を知っている。

顔面が美しい、という理由だけで、小さい頃からまわりに重宝がられ、苦労をあまりせず、いろんなものを与えられ、感謝の気持ちが薄い人間になる。

異性関係にしてもそうで、
「口説かれて当たり前」の姿勢でいるわけであるが、
美人を口説くのは、よほど自分に自信のある「イケメン」か、ダメもとで手当たり次第に声をかけまくるデリカシーのない人間しかいない。

つまり、美人は世界が狭い。
「天上人」なのである。

美人は人に甘えることをちょっと知っている。
したがって、よほど強い美人でない限り、自分ひとりの力で生きていくことが難しい人になってしまう。

「背が高すぎる」「太っている」「ちょっと頭がいい」
そんなこととおなじ属性であるはずの「顔が美しい」だけなのに、
美人の宿命は、ほかの人間より重い気がする。

私は女でもなければ、美人でもないので、想像で言っているにすぎないが、少なくとも美人は、そんなコンプレックスさえ、「ふざけんな!」といわれてしまう恐怖で、だれにも言えないでいる。

気の置けない友達や、ホントに信じられる友人などを見分ける目も養わねばならず、
ただ「来るもの拒まず」で接していると、利用されたり痛い目にあう。

美人は、だれよりも、自分が美人であることの危険性に自覚的でなければならない。

つくづく、私は美人に生まれなくて良かった、と思う次第である。



posted by: サンキュータツオ | お知らせ | 23:49 | comments(2) | - |-