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【渋谷らくご短観 2017年1月】2017.02.10 Friday
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ひとまず、この2年強の「渋谷らくご」の集大成ともなった1月公演が無事終了した。
全公演、
二つ目のトリ公演。1年半前に夢想はしてみたが、到底無理ではないかと思っていた5日間10公演の興行であった。
渋谷らくごは動員を主目的としているわけではなく、
初心者の掘り起しと取り込みを主目的としているので、
動員のことはあまり気にしていないのだが、それにしても赤字はまずい。そんな心配もあったものの、ふたをあけてみれば、安定したお客さん入り具合で、赤字になるものではなく、
この2年で育った二つ目さんたちの奮闘、動員力には目を見張るものがあった。
ひとえに、演者さんたちのおかげである。
また若手を盛り立てる真打、ベテランの出演陣も嫌な顔ひとつせず引き受けてくださって、本当に感謝してもしきれない。
太福さん、松之丞さんはいまはジャンルを象徴するアイコンになりつつあるし、
吉笑さん、鯉八さん、小痴楽さん、昇々さん、わさびさんは二つ目の勢いと、時代を象徴する存在になった。
また、各団体からこのような才能が伸びてきたことは喜ばしいことだ。
ろべえさん、志ん八さんは、私の世代にとっても特別な存在だ。今年は真打に昇進するこの二人は、渋谷らくごを支え続けている縁の下の力持ち。古典落語の演じ手として、今後数十年は業界を牽引していってほしい存在であるので、渋谷らくごのような、ある意味で「がちゃついた」場所にもどうしても居てほしい存在だった。
普段は新作に重きを置いて活動している志ん八さんであるが、そもそも落語を演じるスキルが非常に高いこともあり、ここでは古典縛りで踏ん張ってもらっている。
あまり人の言うことを聞かないのがピン芸人、なかでも落語家はその言ったことの逆をやりたがるウルトラ面倒な人種だと、漫才師としては感じていたので、非常に勇気のいる提案だったが、志ん八さんは二つ返事でOKしてくれた。
この「求められるもの」にストレートな姿勢こそ、この落語家さんの偉大なところだ。
フィラーや言いよどみがほとんどない統制された語り口、
べったりやりすぎない美学、
しかし想像に必要な情報はきわえてコンパクトに的確に伝えてくる。
人柄(の演出)も、だれも敵にしない優しいもので、ニッコリ笑うだけで場がなごむ。
この方の落語は他に代えがたい。
よってこの月の公演の千秋楽のトリをお願いすることになった。
直前には、馬派の大先輩、馬石師匠という大プレッシャーをかけたつもりが、それすらさらりといなすような「子別れ」は、だいぶ前から決意したと見えて当日は黒紋付きで登場した。
この人はもうすべての面で真打に値する。
そう感じさせてくれるに充分な高座だった。
鯉八さん、太福さんは、2015年の渋谷らくご大賞と、渋谷らくご創作大賞の揃い踏み。初回の公演からアクセル全開で、フラッと当日券で見に来てくれたAR三兄弟の川田くんも喜んでいてくれた。私が大好きな、渋谷らくごを象徴する存在の二人の競演。
左談次師匠のうしろでトリを取るはずだった吉笑さん。直前にはPOISON GIRL BANDという漫才をあて、吉笑さんの世界に誘うのに自然な世界観、そして脳みそに負担をかけないスピードとネタで、この会も素晴らしかった。
文菊師匠のあとにあがったろべえさん。
扇辰師匠のあとにあがった鯉八さん。
いずれもプレッシャーがあったかと思うが、それでも負けじと自分の世界をしっかりと演じきってくださった。
意外とこうした実力派真打のうしろでも、語るスピードや相性次第で自然に流れができあがっていくものである。
春蝶師匠のあとの松之丞さんはまさに「激突」といった感じで見応えがあったし、この前々日、講談版の「明烏」(歴史は講談のほうが古い)を渋谷らくごで明るく語った松之丞さんとのコントラストもすごかった。二回の出番でしっかり両面出してくるところは、常に新規のお客さんのことを意識してくれているように見える。それもうれしい。
今月もっともストレスをかけたのは、一之輔師匠のあとの小痴楽さん。いつもこういう日は出番前までやる演目に悩んでいる。
特別な場所でなにをやるのか。それをギリギリまで悩みぬいてくれているだけで私はうれしい。おさん師匠「松曳き」圓太郎師匠「藪入り」一之輔師匠「浮世床」小痴楽「佐々木政談」。素晴らしい番組だ。チャレンジ全開ではないか。
創作鬼軍曹の彦いちと二人で、2016年渋谷らくご創作大賞に輝いた粋歌さんははやくもモキュメンタリーとしての評価の高い「落語の仮面」をかけてくれた。
昇々さん、遊雀師匠、百栄師匠とお客さんが大満足の状態でのトリも、わさびさんにとっては難しいかなと思ったが、「明烏」が炸裂して最高だった。私はこの落語家さんの「紺屋高尾」「死神」「明烏」、どれも好きだ。現役ではもっとも好きな演目かもしれない。それくらいの存在だ。そろそろ真打が見えてきている二つ目としてはもっとも堅実な成長を遂げている人だろう。
最終日の昇々さんの1時間は、2016年渋谷らくご大賞の名に恥じぬ名演。
この人は時間を伝えて、あとは自由にやってくれ、が一番いいかもしれない。本人なりに納得のいかないところもあったようだが、課題が見つかるのはすごいことだ。まだそれだけ成長するという隙があるということを意味しているし、それを自覚できるという状態がもっともよい。人から指摘されて気づくようでは、表現者失格なのだ。
満足の10公演。
現状、これ以上はないのではないかというほどの見応え充分の公演だった。
しかし、これが「渋谷らくご」の最終回ではない。
次のステージに飛ぶ。
2月は一転、磐石の真打陣がトリをとり、これまでにない安定を求めた。
あくまでこの場所は、一度も落語会に来たことがない人を対象しているからだ。
渋谷らくごファンが増えているという話を聞く。それはうれしい。
ただ、ファンで群れてしまってはこれまでの落語会となんら変わらないし、落語家さんとの距離感がここはベストだと思っているのだが、外の会にいって近くなってしまうのも考え物だ。
ひとまず、ここを経過したら寄席に足を運んでもらいたい。
そういう導線をいかに構築していくか。
またそれにふさわしいメンバーとはどんなものなのか。
引き続き考え続ける日々に戻る。
2月も全公演自信がある。最高だ。
なんでこの「場所」をドキュメンタリーのカメラが追わないのか、本当に謎だ。
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【雑誌『CREA』 特集「みんなアニメに夢中」 藤津亮太さんと対談-ノイタミナについて-掲載】2017.02.10 Friday
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あのCREAがである。
ここへきて大胆に、そして大規模に、徹底したアニメ特集。
中途半端なことはしない、という姿勢がにじみ出たすごい特集です。
ものすごい分量のアニメ特集で、
いま「アニメに興味をもっている人」全般に対してやさしい特集になっています。
むしろこうしたスタンスのものは専門誌ではやりにくくなっているのと、
いま現在のアニメ好き著名人の一覧的な要素を兼ね備えており、
非常に資料的価値の高い一冊となっています。
さまざまなニーズに合わせた作品紹介や、
この機会に乗じた声優さんインタビュー、監督さんインタビューなど、
「おいおいそこは思い切り趣味に走っただろ」とツッコミいれたくなるようなコアなものまで。
いいですよね、こういうアウトプット先での紹介は。
社会的意義が全然ちがいます。
私は、アニメ評論家の藤津亮太さんと、フジテレビ「ノイタミナ」の変遷を語ったり。
ショック軽減のため、二人の顔写真は極力小さく紹介されていたりして、
やさしい紙面づくり。
けっこうたっぷり語りました。
ちなみに、この櫻井孝宏ページだけでも買う価値あり!
いいなあ、CREAで演芸特集とか、落語特集やってくれないかなあ。
ともあれ、この一冊はすごすぎ。
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【雑誌『ダ・ヴィンチ』3月号 「男のためのBL」特集 紹介者として登場】2017.02.05 Sunday
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第三特集に「男のためのBL」という特集があり、
指南役としてインタビューにお答えしたり、名著とよばれるBL作品群の紹介などをしました。
春日太一さんとの共著『俺たちのBL論』後は、
あまり大手メディアでBLを語ってきませんでした。
それは本意ではないからです。
ですが、今回は男性編集者によって『俺たちのBL論』熟読の上、
どうしても特集したいという熱意があり、
「届く必要のない人に届かなければよい」と思ってテレビなどの取材はすべてお断りしていたのですが、
「ダ・ヴィンチ」であれば、男性読者も冷静に読んでいただけるであろうし、
通常の読者もそんなに大騒ぎするほど怒りはしないだろうと思い、
お引き受けしました。
堂々たる特集です。
かなりたっぷり。そして2017年現在入手可能な初心者向けBL、
男にこそ読んでほしいBL作品など、作家別、テーマ別なんかで扱っていて、
非常に読み応えがありました。
雲田はるこ先生をはじめ、はらだ先生、宝井理人先生などの紹介やインタビューもあり、
資料的価値も高いです。
このような形で、最初に「手ほどき」として心構えなどをお話しました。
「頭から入って身体にしみこんでいく」というようなことも、
この世界にはあるのです。
その昔、自分が感じていたむずむずした感じがいったい何なのか、
少しだけ先に経験した身として感じた「個人の経験談」です。
決して一般化してはいないので、腐女子のお姉さん方、怒らないでください。
「男のための」だから。
対象じゃない方は大目に見てね★
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【ひかりTV『落談 〜落語の噺で面白談義〜』 米粒写経で司会だよ!スマホでも見られる! 放送&配信中!】#米粒写経2017.02.04 Saturday
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米粒写経で初司会の番組!
ひかりTV『落談 〜落語の噺で面白談義〜』
客観的に見ても、すんげ〜面白い番組ですから、ぜひ観てください!
#1 水道橋博士さん
#2 ナイツ塙さん
#3 磯山さやかさん
#4 なぎら健壱さん
#5 大槻ケンヂさん
#6 松尾貴史さん
自分でいうのもなんですが、本当に本当に面白いです。落語知らなくても、なんの問題もなく楽しめると思います。ひかりTV、うち見られないんだよね〜という方、朗報!なんとスマホで無料で見られる!ひかりTVのサイトにいって、登録すれば、落談、無料で見られるぞ!すげえぞこれ!ぜひお試しあれ。テレビのほうのオンエアは下記です。日曜、18時から#1 水道橋博士さん 1/22#2 ナイツ塙さん 1/29#3 磯山さやかさん 2/5#4 なぎら健壱さん 2/12#5 大槻ケンジさん 2/19#6 松尾貴史さん 2/26以上
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【近畿大学での講義の様子がレポート】2017.02.03 Friday
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昨年11月に、
関西圏では有名な、近畿大学のキャッチコピーを言語的な観点から考察したものでした。
そのときの様子をレポートしたものが公開されました。
講義に呼んでくださった藤巻先生は、
私が博士課程在籍時に、教員免許取得のため受講していた日本文学の先生でした。
当時は先生もまだ非常勤で、早稲田大学で研究の道を歩んでいらっしゃいました。
寺社縁起や霊験譚といった、文学史のなかでは「周辺」と位置付けられている資料をメインに、研究価値のあるものとして訴えていこうという志のある方で、学者として尊敬しています。
イケメンです。
ですが、内面は非常に残念なお兄さんです。
早稲田はどうしようもなく研究者への理解のない大学ですので、
藤巻先生はその後近畿大学に就職なさり、
以前にも国語辞典の話などをしに近畿大学に呼んでくれました。
とにかくこの藤巻先生に会いたいがために、近畿大学に行きました。
とても楽しい。
ナイスな大阪の一日でした。
翌日一橋で講義だったので日帰りだったのが残念です。
以上
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【 1/22朝日新聞 連載「悩んで読むか 読んで悩むか」掲載】2017.02.02 Thursday
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朝日新聞の連載。人生相談に対して、本をオススメするという、けっこう難しい連載なんですよねこれ。
これも相談内容を受けてから、どの本を紹介するかずーっとずーっと考えて、締め切りぎりぎりまで迷って、それで原稿を書くわけです。
もう魂けずってます。
ネットでも現在まだ閲覧できる記事ですので、良かったらどうぞ。
朝日新聞デジタル「(悩んで読むか、読んで悩むか)努力は裏切らない、楽しんで続けて サンキュータツオさん」
■相談 大好きな音楽、人前で発表したい
私は音楽が大好きです。小さい頃からの憧れもあり、30歳を過ぎてから20年ほど、電子オルガンを習っていました。夢は、披露宴の2次会や送別会、激励会など、なんでもいいからみんなの前で発表すること。知人や親戚に「発表の場があれば声をかけてね」とお願いしているのでログイン前の続きすが、夢はなかなか遠いです。モチベーションを高めるいい本はありませんか?
(福岡市、若杉みか・48歳)
今回の相談はこういうもの。
私は相談にはわりとバッサリいくほうです。
今回紹介した『青空エール』(頼む!この作品は映像ではなく、原作のマンガを読んでくれ!)
と
『モーゼスおばあさんの四季 絵と自伝でたどるモーゼスおばあさんの世界』
は、どんな人でも勇気をもらえる一冊です。
とくに、画家であるモーゼスおばあさんについては日本ではご存じない人が多いかもしれませんが、
その一生と作品に触れると、なにかを表現するというのはどういうことなのか、人生と表現とはなにか、
優しく、考えさせてくれます。
そんな大それたことではない、それでいて手をぬくわけではない、ちゃんとやる。
後日、この書籍の翻訳をなさった方から丁寧なお手紙をいただきました。
この書籍、再版が決定したそうです。
うれしいことです。
相談者にも、届くといいな。
以上
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【飯間浩明『三省堂国語辞典のひみつ 辞書を編む現場から』新潮文庫 巻末コラム寄稿】2017.02.01 Wednesday
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飯間浩明『三省堂国語辞典のひみつ 辞書を編む現場から』新潮文庫
こちらの本の巻末コラムを担当しました。
新潮文庫の巻末に文章を書けるなんて! 光栄です。
小学館文庫で水城せとな先生の『ダイアモンド・ヘッド』の巻末コラムを書いて以来の光栄です。
「三省堂国語辞典の行間」という文章です。
いまは上記サイトでなんと読めちゃいます!
早稲田大学の先輩でもあり、
番組やイベントで何度かご一緒したこともあり、
辞書コレクターで芸人の私に書けることはなにか。
それを考えて、がんばって何日も何日も原稿を書きました。
三浦しをん先生の『舟を編む』のヒット、そして映画化、アニメ化と、
おそらく人生でこの機会以外絶対にない脚光の浴び方をしている業界ですが、
一朝一夕でブームに乗ることはできません、
ずっとこの世界を支えている人たちの、黙々とした働きぶりがあってこそです。
飯間先生はいまでは珍しい、街に出て用例採集する泥臭い方です。
だからこそすごいのです。
各項目から、先生の人柄、あるいはほかの編者のみなさんの考えを読み取る「行間」が読めてこそ、国語辞典は楽しい!
イラストも飯間先生が下絵を書いたりしているんですよ!
そういうことが伝わるといいな☆
以上
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【『昭和元禄落語心中』関連イベント 出演報告】2017.02.01 Wednesday
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現在放送中のテレビアニメ『昭和元禄落語心中』。
現在こちらの作品の、ウェブ配信番組
にて、
案内人として私サンキュータツオが出演しております。
主役の与太郎(助六)役を演じる関智一さんと、評論家のアマケン役を演じる山口勝平さんのお二人と、
落語にゆかりのある場所や人を訪ねていくという番組。
おじさん三人で適当なこと言ってぶらつく、楽しくゆるい番組です。
途中から、食べたいものの話ばっかりという。これが最高。
第一話では、早稲田大学の演劇博物館「落語とメディア」展にうかがったり。
(このときご出演いただいた、企画・監修の宮信明助教が「2016年度春学期早稲田大学ティーチングアワード」受賞! 科目名は「三遊亭円朝の世界(入門)」、おめでとうございます!これは快挙です!)
はなし塚、芝浜探訪、浅草散策(柳家わさびさんに案内してもらいました)など、
作品から落語全体に興味が広がるようなコンテンツで、キングレコードさんには大感謝!
この1月31日には都内の寄席各所で同時に「落語心中寄席」というコラボ企画もあったり、
本当にこの作品が業界にもたらして貢献ははかりしれません。
作品が骨太に落語を扱ってくださっているおかげで、新しい世代のお客さんがすんなり客席に入ることができています。
ここに、2000年代からずっと受け入れの努力をしてきた業界が見事に応えた形で、
最初はマンガやアニメのことをよくわからなかった業界の人たちもいたかもしれませんが、
業界も作品を知り、今後10年、20年と落語に触れてくださるお客さんがひとりでも増やしてもらえたらうれしいです。
これマジで。
こんなチャンスは二度とないレベルだと言っていいと思います。
「渋谷らくご」も、こういう機会に居合わすことができたことは、ありがたいことです。そういう使命だったのでしょう。
微力ながら、受け皿のひとつになれたらと思っています。
1月21日、銀座三越とのコラボ企画「昭和元禄落語心中展」でのトークショー。
原作者の雲田はるこ先生、声優の林原めぐみさん、そして私の三人で、作品について語る会。
もう黒山のひとだかり!
何百人というひとたちが訪れ、実在すら信じられていないレベルのお二人を肉眼と肉耳で確認しにきたんでしょう、盛り上がりました。
みんな浴衣で登壇したんですが、これも落語心中コラボ浴衣。
生地も物販スペースで販売していて、さすが百貨店、元呉服屋だけある!
素晴らしい時間でした。
また、1月のとある日には、「智一&勝平の落語放浪記」のロケ。
楽しかった収録もいよいよ終盤です。
都内のビルから東京の街を見渡す関さんと勝平さん。
「ねえねえ、あの建物なに? ロボットみたい」
「……たぶんロボットだよ」
というなんとものんきな会話も、聞けなくなっちゃうなあ。
1月28日(土)、ニッポン放送の吉田尚記アナと私の共催であるイベントである「声優落語天狗連」。
吉田さんとは、落語とアニメという、ひと昔前だとだれからも気持ち悪がられていた趣味を、唯一話し合える。
そんな私たちには、このチャンスしかない!ということで、
声優さんに落語にチャレンジしてもらうコーナーと、落語家さんに「昭和元禄落語心中」の作中に出てくる噺をしてもらおうというイベント。そんなイベントももう八回目。
今回の声優落語チャレンジは、高塚智人さん。
「たらちね」を。素晴らしかったです。
毎回思うのは、声優さんたちの個性のちがいと、それぞれ別のポテンシャルの高さを持っているということです。
声優さんが落語をやってくれるのは、吉田さんのおっしゃるように、文化として根付かせていきたいものです。
写真は、高塚さんの高座姿を見守る、稽古番の立川志ら乃師匠。自分のこと以上に、責任感じるから大変な役回りですが、いつも引き受けてくださり感謝です。
何度も言いますが、志ら乃師匠の落語も絶品ですからね!
本職の落語家さんによる実演のコーナーは、「渋谷らくご」でもおなじみ柳家わさびさん。
このコーナーは、基本的には真打の師匠方にお願いしているのですが、
今回は「死神」という演目をかけていただくにあたって、個人的に現役世代ではもっとも感銘をうけた「死神」の演じ手である、わさびさんにお願いしました。
この人はすごいです。この人は、「明烏」も「紺屋高尾」も「死神」も、すでに真打のレベルにあります。それどころか、解釈や表現力という面でも、このアプローチの落語においては到達点にいるかもしれません。それほどにゾクゾクする瞬間がこの人の落語にはあります。新作もすごい演目がたくさんあり、今後が非常に楽しみです。
「びーわさ」こと、柳家わさびさんと。
『昭和元禄落語心中』は3月まで続きます。
先日はアフレコ現場もお邪魔して、現場の声優さんや監督さん、スタッフさんの士気の高さ、プロの現場というものの雰囲気を体感してきました。
歴史的な作品を、少しでも多くの人に知ってもらいたいです。
今期は『霊剣山』や『幼女戦記』と並んで、全国民必見です。ウソです。『昭和元禄落語心中』だけ見てください。
アニメ好きは上記二つも観るように。
以上
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