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【『談志独演会 一期一会(上)』解説を書きました】

ブルーレイBOX

竹書房『談志独演会 一期一会(上)

が2018年12月に発売になりました。

 

今回、私はこのシリーズの解説を担当しました。

CDでいうライナーノーツ的なものです。

 

正直言って畏れ多いです。

そして私なんぞが語ってはいけない巨大な存在です。

関係者の皆様には本当に申し訳なく思っております、

いろいろな方を差し置いて、と言われることも目に見えてますが、

お引き受けすることになったのです。

 

私よりふさわしい、資格のある方はたくさんいらっしゃいますし、

私には資格すらないと思っています。

 

とはいえ、これから立川談志を知る人にとっても、次世代との年齢が近い人が書いてみてもよいのではないかという制作者の意思を無碍にすることもできず、こうして世に出るまでになりました。

 

 

私は立川談志師匠を、なぜか「家元」と呼べません。「談志師匠」としか呼べません。

「家元」というと、どこか、仲間意識というか、連帯感のようなものがあるのかもしれませんが、

私にとって談志師匠は存命中も、そして亡くなってからも、

ずっとずっと遠い存在で、おいそれと「家元」なんぞという資格もない人間だと思っています。

 

でも、ひとつだけ自信をもっていえることがあります。

それは、談志師匠の落語が大好きで大好きで仕方ないということです。

こんなにピュアでロマンチストで粋で、面白い人はいないと思っています。

こういう最終形態を見せてくれたってことだけでも、もう感謝の気持ちしかないです。

 

というわけで、(上)に収録の8席に関して、

2018年の夏は何度も聴き、また過去の音源もあたり、聞き比べ、さらに記述のある書物を読むとか記録をひもとくとかして、談志漬けの日々でした。

それでもやっぱり飽きません。それどころか、まだ面白いです。

 

「線」で追う楽しさを最後まで提供してくれた人です。

 

そういえばこの年、「立川談志」は広辞苑に掲載されました。

まさか私がその広辞苑にちょっぴりとでも関わることになろうとは。

90年代、何度も「やかん」や「洒落小町」にぶつかっていた私に教えてやりたい。

ちなみに、私の担当ジャンルであった「田河水泡」の項目に、「落語作家としても有名。」の記述を入れたのは私です。

「猫と金魚」とかも入れたかったんだけど、それは叶いませんでした。

 

8席分の解説、買ってくれた人には、読んでもらいたいなあ。

渾身の力で、でもマニアックにならないように「文脈と味わい」を書いたつもりです。

 

(下)も出ます。そこでも全高座の解説を担当しました。

そうです、つまりずっと談志漬けです。

この噺のことを、談志師匠はどう思っていたのだろうか。そんなことを毎日考えています。

 

「ずっと考えさせてくれる」

そんな人なかなかいませんよ。

 

マニアからは袋叩きにされても構わないのです。

50年後くらいに、立川談志って人を聴いてみようと思った人が読めるものを心がけました。

 

2019.03

 

 

posted by: サンキュータツオ | 書き物 | 23:37 | comments(0) | trackbacks(0) |-